二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 怪談レストラン 裏物語 オリジナル怪談募集 ( No.16 )
- 日時: 2010/03/12 15:52
- 名前: 涼太 (ID: wetqViQy)
小4です!!!
伝説の魔術師と取引
〜北アメリカ地方〜
北アメリカ地方の深夜の住宅地。家族が住む家にカフェなどが数多く建てられているこの場所に酒を飲みすぎて酔っ払いながら自分の家に向かう男がいた。
彼がふらつきながら歩道を歩いていると誰かにぶつかった。ぶつかってきたのは彼なのに彼はぶつかった人物を怒鳴りつけようとした。
その瞬間、彼の上半身と下半身は血を多く噴出しながら真っ二つに分かれた。その人物こそ狂戦士である。
男を切り裂いた狂戦士はいやらしく笑い、北アメリカ中に聞こえるかの如き咆哮をあげ、近くの住宅地に住む人々を強制的に起こし、家から出てきた人々を無差別に切り殺しにかかった。狂戦士は北アメリカ地方を横断しながら虐殺をし始めた。
一人、また一人。狂戦士の刃の餌食となり血を噴出し、その生涯を終わらせられる。小さな少年の生涯でさえも・・。
あるときは人がひっそりと住んでいるところで虐殺をし、大都会で大量の人々を殺し、虐殺は止まることを知らない。
数十万と言う死体をつくり、アメリカの首都に狂戦士がたどり着き、ここでも虐殺が行なわれると狂戦士の虐殺を命からがら逃れて生き残ったものは思った。虐殺を見たものは誰もがこう思ったはずだ。
この虐殺を止める、英雄が現れはしないかと・・・。
その時、人々の思いは天がききいれた。
狂戦士の目の前には何処からあわられたのか、180センチはある背に、白き長髪の髪、自分の身長ほどある白き杖、白きマントを被った老人がいた。
「還るがいい・・悪魔の狭間を生きる未完成の生物よ・・・」
老人がそう言い、杖で地面をコンッと叩いた後、狂戦士を吹き飛ばす数十体の真っ白の騎馬隊が現れた。白き騎馬隊は狂戦士と共に海目がけて走り出した。
「時間は稼いだ。後は任すぞ。強き若者よ・・」
そうつぶやくといつの間にか老人か消えていた。
人々は思った。あの老人は天が作り上げた、英雄だと・・・
〜シンガポール・ホテル地下〜
英雄が狂戦士を退治した頃、ラックは『デット・クロス』の在り処を知るオーガン・ザラスと目を見合わせていた。オーガンが話し出した。
オーガン「ようこそ、若者・・いやラック・ブレイス。私は表はアジアの麻薬密売人、裏はこのシンガポールを守るハンターのオーガン・ザラスだ」
ラック「そんな堅苦しい挨拶はいいし、つまむ物も飲み物もいらない。用件だけを言う。こんなホテルごと自分のアジトにしたやつとそう長く話したくない」
オーガン「用件はわかる。我が祖先が残した『デット・クロス』についてだろ?」
ラック「ああ。『デット・クロス』はこれから起こるかもしれない戦争を無くすことができる唯一の武器だ」
オーガン「それは好都合だ。私はあの代物をもう少ししたら密売人に高値で売ろうと考えていたところだ。よかった、取引をしてくれる人物があわられた」
ラック「交渉成立か?」
オーガン「だが、祖先が残した代物だ。易々と渡すのも癪だ。そこで、それ相当の価値があるものと交換だ」
正彦がオーガンに対する殺戮衝動を必死で抑えている時、ラックは少し考え、ポケットから数枚の紙をオーガンに渡した。
オーガンが紙に書かれている内容を見ると、その紙を折り、自分のポケットに入れた。
その動作を確認すると、ラックが語りだした。
ラック「それに色をつけて100万$を渡す。どうだ?いい話じゃないか?」
オーガン「・・・・いいだろう。ラックよ、お前は若いが悪人との取引をわかっているじゃないか」
ラック「そりゃどうも」
交渉が終った瞬間、地下に息を切らしてやってきたバクスとゲッシュが地下の扉の前にいた。
ラック「お、バクス。どうしたんだ?そんな忙しく来なくても交渉は無事に・・」
バクス「兄貴、最悪だ」
ラック「え?」
バクスとゲッシュは急いでラックと正彦のもとに来て、新聞を2人に渡す。
ラックが新聞を見ると、顔が青くなり、持っていた新聞を落とした。正彦もそれに似た状態になった。
ラック「・・なんてこった・・。狂戦士の虐殺はついにアメリカまで・・」
正彦「世界を・・・無にするつもりか?」
バクス「事態に気がついたみたいだな。それと交渉は終ったみたいだな?オーガンさん、早速ですが・・」
バクスが続きを言おうとしたが、オーガンはバクスの目の前に小さな黒い箱を渡した。
オーガン「約束の代物だ。お前ら次第でこの世界の運命が変わるぞ」
ラック「この惨劇を終らすのはただ一つ。ヴァンサーは命を懸けて作り上げた『デット・クロス』と言う名の狂戦士の心臓を、破壊することだ」
オーガン「破壊できたら・・な・・・」
バクス「え?」
オーガン「独り言だ。さぁいけ」
ラック「ああ」
そう言うと、4人は急いで地下から出て行き、ホテルを走って出て行った。
オーガンはラックからもらった紙を見た。その紙には麻薬の取引に応じる人物のリストだった。
オーガン「・・・あいつらがやっているのは犯罪に近いな・・。まぁ、あいつらの結果次第で世界は滅ぶか、生存するか。決まるがな・・」
オーガンがそうつぶやくと、オーガンは手下と共に麻薬取引の準備をした。
続く