二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン〜試練の戦い〜 ( No.77 )
- 日時: 2010/08/04 18:11
- 名前: しずく ◆snOmi.Vpfo (ID: NHSXMCvT)
番外編(ガゼバン(?))
それは満月があるよく晴れた夜のことでした。
その日プロミネンスとダイヤモンドダストは合同合宿をしていて、みんなはもうくたくたです。
大仏(父さん)の慈悲でとってくれた民宿の宿の一室には、男たちの部屋があります。みんなで雑魚寝。ハードなサッカー生活なせいか、眠りは深いです。例えばゴッカが大いびきをしても——みんな目をさましません。でも、ただ一人——赤くつんつんした髪に、頭部にはチューリップがあるバーンだけは違いました。
「……ガゼル。どこに行きやがった」
一人だけ起きているバーンの横——布団が一つだけ空いています。そこには本来ガゼルがいるのですが、いません。寝るときには確かにいました。
「くっそ。気になって眠れねえじゃないか!」
バーンは薄い上着を羽織ると、外に出ます。
外は海辺です。冷たい潮風が風をなでます。海は飲みこまれてしまいそうな不気味な暗さ。さざめく波の音が静寂な空間を作り出し、青白い月光が闇を照らしています。
すぐに足が沈んでしまう砂の中を進むと……いました。ガゼル。一人で佇んでいて、ものがなしい雰囲気を纏っています。月光の元に立つ彼の姿は——美しい異世界から来た人のようで。バーンは少し見惚れていました。
あいつこんなにきれいだったのか?
「おい、ガゼル」
ずいぶん荒っぽいですが、バーンが声をかけます。するとガゼルはわずかに振り向き、
「……バーンか」
軽く返事をするとすぐに海へと視線を戻してしまいます。
ガゼルの横まで来たバーンは並んで立ちます。
「んな遅くになにやってんだよ」
「海を見ていた」
バーンも同じように海を見てみますが、ただ白い波が打ち寄せては消えて行くだけの光景に、すぐたいくつさを覚えます。
「んなもん、見て何が楽しいんだよ?」
「見ていると心が安らぐのだ」
そう呟くガゼルの目つきはどこか悩んでいる様子。幼馴染です。彼の考えはだいたい見抜ける自信ありです。バーンは。
「……なんか悩んでるだろ?」
「よくわかったな」
ガゼルはいきなりバーンの後ろに回り込むと、ギュ〜っとします。とても強いです。母親がわが子を離すまいとするように。
「おおおおおおおお! おい!」
ちょう大胆なガゼルの行動に、バーンは吠えます。暴れます。でもガゼルは、妖怪子泣き爺のように離れません。
「キミのことが……」
その声は波に消されて、バーンにしか聞こえませんでした。
〜終わり〜
うはああああああ!なにこれ。蓮より甘目を目指したがむしろ駄作^^;
ところで参照が気がついたら1000を超えてました〜!みなさまいつもありがとうございます!なんか企画とかやった方がいいんですかね?例えばリクエスト小説とか。どうなんだろう^^;