二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】 黒猫闇幻想。 番外編Ⅱup ( No.74 )
- 日時: 2010/06/13 16:58
- 名前: 煌謎 ◆vBOFA0jTOg (ID: eHFPH3xo)
- 参照: ゴリラと猫と雌ゴリラと
▼番外編 「Am I jealousy?」
此の頃漸く、猫の姿での生活に慣れてきた。
低い視界に、他の猫との会話。上出来だ。
猫に為ってしまった事に関しては今の所、心配事も無くなった。
しかし、最近は又一つ心配事が出来てしまった。
───雅焔の事だ。
今まで雅焔に近付く悪い虫は、此の俺が全て追い払ってきた。
しかし、此の世界に来てからというもの、又新たに雅焔に悪い虫が約三匹近付いている事が判った。
一匹は土方 十四郎。二匹目は沖田 総悟。
三匹目は、此の頃雅焔が話していた、坂田 銀時という男。
彼とは逢った事はないが、どんな奴か大体検討は付く。
「お妙さァァァんッ!!」
「毎日毎日うるせーんだよ、ゴリラァァァアア!!!」
「グボハァァァッ」
あーあ、又だ。凄いなー、近藤。毎日毎日ボコボコにされて。
コイツは心配しなくても、寄って来る事は無いだろう。
「おッ、湟謎君じゃないか。いやあ、恥ずかしい所を見られちゃったなぁ……散歩の途中かい?」
『ああ、そんなとこだ。少し考え事しながらな』
「其れはご苦労様。大変だね」
『いや、当たり前だからな。アンタこそ毎日お妙のストー……じゃなくて身辺警護、大変だな』
「いやいや、お妙さんの為なら此の位、朝メシ前さ」
そう言って、ガハハと豪快に笑う近藤。
因みに、俺が話しているいのは猫語。
普通に喋ってしまうと色々と面倒だから、こうやって猫に成り済ましているが、何故会話成立しているんだ?
いや、そもそも何故彼はこんなにもボロボロになっても尚、笑顔なんだろう。
何故、幸せそうに笑っているのだろう。
此方は今悩んでいるというのに、そんな彼を見ると苛立つ。
此処まで馬鹿だと他人ながら心配になる。
一言言っておいてやるか。
『……オイ。近藤』
「ん? 如何したんだい?」
『もっと頭良くなれよな』
「え!? 湟謎君何か怒ってる!?」
『うるせーんだよ、ゴリラァ!!!』
「酷ッ!!」
はっきり言うと、俺は近藤が羨ましい。
どんなにボロボロになっても、彼女に嫌がれても、笑っていられる彼が、羨ましい。
俺がこうやって近藤に対して無性に苛立つのは、彼に嫉妬しているからかもしれん。