二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】 黒猫闇幻想。 12up ( No.114 )
- 日時: 2010/06/13 17:30
- 名前: 煌謎 ◆vBOFA0jTOg (ID: eHFPH3xo)
- 参照: 自分の思う侭に、自分の道を歩いて下さい
▼story13 「Big back」
嗚呼、やっぱ無理だったか。
僕は公園からの帰り道を土方さんと歩きながらそう思っていた。
何でこんな簡単な事に気がつかなかったんだろう。
少 し の 睡 眠 で 熱 が 下 が る わ け な い
少し溜め息を吐きながら僕は悟るように想う。
そう今僕はとても身体が怠いのだ。
そんなヤバくはないが、少し頭がフラフラする感じ。
何で調子乗って朝早くから出てきてしまったんだ。
僕がそう想っていると、隣に居た土方さんが無言で僕に背を向けて其の場にしゃがみ込んだ。
「……僕に尻向けて何ですか。ウ●コならそっちの茂みに行ってして下さい」
「違ェわ! 何で俺がお前の前で脱糞しねーといけねェんだよ!」
「じゃあ何ですか」
「……オラ、乗れ」
土方さんは少し頬を赤らめながら言ってきた。
──何でちょっと照れてんだよ気持ち悪い。
「何で僕が土方さんの背中に乗らないといけないんですか。其の寂しい背中に温もりが欲しいんですか。和みが欲しいんですか。ハハッ誰がやるかボケ』
「いいから乗れっつってんだろーが! 何お前一人で納得して一人で嘲笑ってんだ!? しかも何でちょっと上から目線何だよ!!」
──煩いなァ。
土方さんの怒鳴り声の所為で治まりけけていた頭痛やら怠さが再発してきた。
「……其れより……僕が土方さんの上に乗る理由なんて何処にあるんですか」
「……っだァァァァ!! めんどくせェェェェ!!」
「え……ちょ、まっ……!!」
いきなり土方さんが叫び声を上げたと思ったらいきなり腕を引っ張られ無理やり背中に乗っけられた。
「お前熱あんだろ」
「…………」
何故バレてしまうのだろう。
僕はクラクラする頭を土方さんの背中に預けながら言った。
「何で知ってるんですか」
「んなもん考えなくても判るわ。朝からフラフラしやがって」
「そんな前から僕の事見てたんですか。気持ち悪っ。キモッ」
「斬るぞ。てかお前何か、毒舌に為ってねェ?」
「気のせいです」
其れからもずっとギャーギャー騒ぎながら進んでいると屯所が見えてきた。
少し、着くのが早かったように思える。
「……仕方ねェ此の侭部屋まで送ってやるよ」
「当たり前な事威張って言わないで下さいよ」
「お前調子乗るとホント腹立つな」
「土方さんは勝ち誇った笑みでマヨ食べながら調子乗ってますよね」
「マヨ全く関係ねェだろーが!!」
─────→
僕兼湟謎の部屋。
其処に着くと土方さんは足で襖を開き中にヅカヅカと入り込んだ。
そして、既に敷かれていた布団に僕を優しく下ろしてくれる。
「晩御飯になったら呼びに来てやるから其れまで寝てろ」
「はい」
土方さんは「じゃあなしっかり寝てろよ」と言いながら部屋を出て言った。
「……雅焔。言い忘れた事があったんだが」
と、思ったら戻ってきた。
彼は顔だけを覗かせて、僕に喋りかけた。
「総悟が心配してたから又声かけてやってくれ」
そう言った後今度こそ土方さんは部屋から出て行った。
「……へぇ。珍しい」
と想ったが、今深く何かを考えてしまうと頭痛がして痛い。
沖田さんの事を考えるのは又後にしよう。
とにかく今は寝たい。
僕は重い瞼を閉じてゆっくりと寝た。
少し残った煙草の匂いと共に。