二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 《銀魂》凛として咲く花の如く ( No.244 )
日時: 2010/09/15 18:49
名前: 月兎 (ID: 3ePGpESz)

第十六訓「10分探して見つからないものはどんなに探しても見つかることは無い」



『    …なんての、何を言うのじゃ。ワシに本当に光陰通なんぞものがあると思っておるのか?』

間を開けてから万年筆を抜くと雪羽氷はそう言った。
けして、一度も笑うことなく。

『そんな大層なもんを持っているわけないじゃろ。ワシはただのガキじゃ』


「おい」
雪羽氷の言葉に真選組一同はされど険しい顔のまま、光陰通などではない。という目の前の少女を見つめていた。

   

『     』



『そんな眼は持ってない。ワシの眼はただのガラクタじゃ』
無表情のままそう言って雪羽氷は何か言いたそうにしている目の前の真選組一同の口が動く前に言い切った。

酷く哀しい顔をして。

「ゆーひ?」
穂乃嘉はそんな雪羽氷を見て言う。

「土方さん」


「わーってる、とりあえず近藤さんにも話さなきゃならねぇ」
煙草に火をつけながら土方は総悟の言葉に返す。




真選組にとってもこの出会いは始まりにすぎなくて。



新撰組屯所前で話していたのだから無理もない。
そこには来客が訪れた。

はた迷惑で騒がしいアイツら
『今日はもうやめよう、駄目だ駄目だ、こういうのはな、パッと見つかんなかったらその後も見つかんないの』

『うんうん、つーかさ私は別にいいんじゃなかったかな?巻き込まれたわけじゃんか』

『駄目に決まってるアル!何言ってるネ、一緒にいたんだから借金返済はちゃんとしてもらうアル』

『神凛さん、いいんですか?』

『よくないけど、もう爆発したし、仕事とかもうどうでもいい』

一日中なんやかんやで探し回ってたであろう万事屋一行だった。

そして気付く、真選組が何かやっていることを。





「すいまっせーん、邪魔なんですけどぉ」
そんな嫌みたっぷりの言葉に、またお前らかといわんばかりの顔つきで振り返る。

「旦那」

「なんかそこの。何その顔、いかにも《何でこんな時にお前らなんだよ》って顔してるよね」
あの事件以降、毛嫌いし始めた神凛は眉間にしわを寄せながら言った。

「的中かな♪」

「顔に出てますもん、土さん」




「何の用だ」
土方は一歩前へ出てはち合わせた。








「何の用もないんだと思いまけど」
耶麻がぼそりと呟いた。

銀時の言葉を思い返せば、ねぇ。