二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 帝国的日常。 ( No.54 )
- 日時: 2010/07/10 12:28
- 名前: 鮫 (ID: 14pOvIO6)
気が付けば参照数160突破…!!
一体どこの誰がこんなks小説を見てくれているのだろうか…感激ですっ!
つーわけで本日2回目の小説更新。
☆前回のあらすじ☆
枕投げ大会が終わり、恋バナに花を咲かせていた帝国メンバーたち。ところが鬼道が行方不明になったと知り、佐久間が偵察に!果たしてどうなるのやら…
「あーるー晴れたーひーるー下がりー♪」
真っ暗な廊下に、佐久間の歌声が響く。
何故ドナドナを歌っているのかは不明だが、佐久間はキョロキョロと辺りを見渡すと、歌うのをやめて鬼道捜しに専念した。
「鬼道さぁーん…?」
夜の廊下は気味が悪い。
佐久間のか細い声すら飲み込んでしまいそうな位、廊下はしん…と静まり返っていた。
「鬼道さんっ…どこですかぁ…」
鬼道と二人っきりになれると思い、真っ先に偵察をすると申し出た佐久間だったが、いざ部屋を出てみると想像以上に廊下が暗く、すっかり怯えてしまっていた。
「鬼道さぁん、お願いします…出てきてくださいよぉ…」
弱々しい声が、虚しく闇に響く。
と、その時。
「…いい加減にしてください…」
「!!」
廊下の奥…公衆電話がある辺りから、鬼道の声は聞こえてきた。
(電話中…か。仕方ない、盗み聞きは良くないよな。戻るか…)
そう思い、静かに立ち上がった時だった。
「だから!それは出来ませんとさっきから何度も言っています!!」
鬼道の怒鳴り声がきこえ、佐久間は身を固くした。
(…!?どうしたんだろう鬼道さん…何時もならあんな風に怒鳴ったりなんかしないのに…)
鬼道の通話はまだ続いていた。
「…いいえ、7人です…はい、はい…なっ、
それは……いえ、何でもありません。しかしあれだけは本当にやめてくださいよ。……じゃあ…………」
一瞬の静寂。
「好き…です……」
振り絞ったような声だった。
佐久間は自らの心拍数が急激に跳ね上がるのを感じた。
どくんどくんと心臓が脈打つのが分かる。
変な汗もかいていた。
息がつまって、上手く呼吸が出来ない。
「あ……っ」
そして、そのまま佐久間は倒れてしまった。