PR
二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【稲妻・ボカロ】翡翠の波紋【気まぐれ短編集】 ( No.143 )
- 日時: 2010/08/11 15:36
- 名前: 氷橙風 ◆aeqBHN6isk (ID: yjS9W/Zh)
+*これが、日常なんです。*+
「暑いんだけれども」
「ふーん、よかったね」
「……お前今すぐエジプトの砂漠に埋もれてこいや」
溶けてしまいそうな暑さ。灼熱の太陽の激しい光は、レースのカーテンなど簡単にすりぬけ、片時も休まずに気温をあげつづける。
そんなうだる部屋の中、扇風機の弱々しい風で綺麗な金髪をなびかせながら、リンとレンは双子だからか、あまり高さが変わらぬ声で日常茶飯事といえる口喧嘩をしていた。
『口』喧嘩で収まるのは、あまりの暑さの為にリンの力が抜け気味だからであろう。
「レン、アンタそこ一番クーラー様があたるとこじゃない。今すぐ変わりなさい」
「クーラーはあたんねーぞ」
「……姉の命令が聞けないのかしら?」
レンの返事はない。リンと一緒の透き通った青い瞳は、寝っ転がって持っている文庫本の文字を追い続け、リンの顔を見ようとはひとかけらも考えていないようだ。そのふてぶてしい(とリンには感じる)様子を見て、リンはなにやらよくわからない言葉をわめきながらレンの背中を思いっきり踏みつけた。
「なっなにすんだよこの馬鹿姉キが!」
「アンタが返事しないからでしょー! 礼儀を知らないアホめ!」
「だからって人を踏むのはもっと礼儀がないっつの!」
こうして、本日四度目の二人の微笑ましい(当人達が聞いたら蹴られそうである)喧嘩が、また始まったのであった。
(ま、これがあたし達の、)
(幸せな日常。だろ?)
+
短っw
ゴメンなさい、早く烈人様のリクエストが書きたかったもので。
私もこんな可愛い喧嘩だったらいいのになー……
PR