二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 自分探し 【銀魂】 ( No.3 )
日時: 2010/12/08 20:14
名前: 海苔 (ID: 6afFI3FF)

第二訓 知らない場所に入るのには勇気がいる




ついてしまった。真選組に。


普通に言って入れてくれるのかな。
それより、なんて言えばいいんだ?

『たのもー』とか道場破りだし。

『ごめんくださーい』これじゃ近所のおばちゃんだ。

『あの道に迷ってしまって……』周りの人に聞いたほうが早そうだ。


思い切ってよじ登るか? この塀を。


辺りを見回すと人通り0。これはなんだ神様のお告げか。



よし、登るか。


覚悟を決めて、地面を大きく蹴ったときだった。





「おいお前。なにやってんでィ?」





————


「すいません、警察ですよね」


さっきから何回聞いただろうか、この質問。

目の前にいる、茶髪美少年(本当は男なのに、不覚にもかっこいいとか思ってしまった)は平然と答える。



「当たり前だろィ」



「だったら手の縄ほどいてください。私は善良なる一般市民ですよ?」

「どこが。警察に忍び込もうとしてるなんて、明らかに怪しいやつじゃねーか」

「これじゃ、どこぞの真選組!? 俺は千鶴ちゃんか!?」


「そんなこと言うんじゃねぇよ」


「あ土方さん」

新たに登場した、黒髪で瞳孔が開いている人が来る。
よし、黒髪さんと呼ぼう。


「土方さん。こいつ、どうすんですか?」

「とりあえず身元を調べて……「私、親居ません」


黒髪さんの言葉を遮り、私は続ける。



「血の繋がりのある人はなく、性別は変わり、残ったのは。名前と刀と写真だけですから」



しばしの沈黙。二人の驚き。私の言葉。

言っててちょっと寂しかった。



「1つ疑問が」


小さく挙手をする茶髪美少年。






「“性別は変わり”って、どーいうことか詳しく」