二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 天駆ける十二星座ポケモン 第八章開始 ( No.261 )
日時: 2011/03/10 18:44
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: p4jphIw6)

あらすじ
マダガスカル島を目指す秀夜一向。
そこに、Oの称号を持つオシリスが立ちはだかる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「あーめんどくせえ。前と同じ方法でいいでしょ」
京が面倒くさそうにモンスターボールを取り出す。
「フライゴン、火炎放射」
前回、オシリスの戦艦は燃やされ、秀夜たちは船の消火活動中に逃げる事が出来た。
フライゴンは船に向かって炎を放つ。
放たれる包囲網を焼き尽くし、戦艦の表面を焼く。
「さあオシリスくーん。消火活動でもしててねー」
京が馬鹿にしたような口調で言う。秀夜のほうを向いた。
「さってと、この間に逃げ—」
京は言葉を続けられなかった。

なぜならば、炎がそっくりそのまま返ってきたからだ。

「うおわ!」
間一髪で気付いた京は、何とか炎を避ける。秀夜たち六人は集まって、警戒態勢を強めた。
「はっはっはー! メカニックに頼んで反射機能をつけてもらったのだ!ポケモンの技、砲弾、その他の攻撃、全て跳ね返すことが出来るのだ!」
どうやら、敵も馬鹿ではないようだ。ユタといいオシリスといい、同じ失敗を犯すのは嫌いらしい。
「お前らをひっとらえ、ボスに届ける! 私の位は上がり、あのいまいましいユタを見下してやる!」
ユタとの間で何かあったのだろうか。
だが、それを訊く前に、無数の包囲網が六人を狙って飛んできた。
「やべえ、逃げるぞ! とにかく全速力だ!」
仲間を助けよう、などと考えている暇はない。自分優先でひたすら逃げるだけだ。
秀夜が真っ先に逃げ出す。後ろについてきている事を願うばかりだ。
ちょっとでも気を抜けば、包囲網の餌食になる。
その時だ。
「うわあっ!」
後ろで誰かの声がした。やられたのか、危なかっただけかは分からない。
「全員捕まえてやるぞ! 覚悟しやがれ!」
オシリスの声が響く。しかし、だんだん飛んでくる網の数が減ってきた。
かろうじて、軍艦から遠ざかっているのだ。
秀夜は速度を緩めなかった。遠くに大地が見える。
この方位なら、あれはマダガスカル島だ。間違いない。
「うおおおおおおおおおっ!」
ラストスパート、秀夜は空を疾走する。


オシリスの軍艦からは逃れた。
ただし秀夜たちは、ブレーキをかけられず、森の真ん中へ勢いよく飛び込んだ。
枝がバキバキと折れる。衝撃は大きい。
開けた所に秀夜は着地した。体は枝の擦り傷だらけである。
「痛え…おい、全員いるか?」
着地しているのは秀夜と綾。
続いて、バキボキバキッ! と痛そうな音を立て、京と斬人が森から飛び出す。
二分ほどして、由衣はなぜか上からゆっくり降りてきた。森への入り口(?)で急上昇したのだろうか。
しかし、
「平治はどうした?」
秀夜が気付いた。平治がいない。
先ほどの声は平治だったのだろうか…。しかし、心配する必要は無かった。
待つこと十分。傷だらけではあったが、平治が森を突っ切って出てきた。
「くっそ…あの野郎、少し遅かった俺を集中的に狙ってきやがって…。まあ助かったから良かったけどな」
とにかく、全員無事だ。
オシリスから逃げ切る事には成功した。

続く