二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 天駆ける十二星座ポケモン 第九章(短め)終了 ( No.296 )
日時: 2011/04/12 21:40
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 3GsmIGqB)

 第十章

アリエイズ戦から一週間。秀夜たちはオーストラリアに向けて飛んでいる。
この一週間はニュージーランドで過ごした。
B・S団の下っ端三、四人を奇襲し、まとめて捕らえ、ピアスとクエストがしばらく戻ってこないという事を聞き出せたので、楽に過ごす事ができた。
今日の朝、再び石碑奥の老人を訪ねたが、オシリスはまだいるという。
さらに、オーストラリアにいる十二星座ポケモンは魚座のピスケイルであるという事も教えてもらった。
「それにしても、あのオシリスもしつこいですね」
後ろから綾の声がする。秀夜に呼びかけたものだろう。
「だよなー。三度目の正直、今回こそ実力の差を見せ付けて諦めてもらうか」
秀夜はVをも破った力を持つため、あまりプレッシャーは感じていない。
それでも多少の警戒が必要ではあるが。
「あの陸地がオーストラリアだ。着地準備しとけよ」
平治の声が聞こえたので、六人は高度を下げ始める。
このボード、速いのはいいが、ブレーキを掛けてから停止するまでにそこそこの時間がかかってしまうのだ。
秀夜たちはスピードをかなり落としながら空を飛ぶ。
オーストラリアの岸には見覚えのある軍艦が泊まっている。オシリスがいることは間違い無さそうだ。
「皆、準備はいいな。降りるぞ」
秀夜たちは着陸に向かう。


地面に降りると、十秒後には下っ端軍に囲まれた。
周りは黒いローブの人しかいない。
「オシリスを出せ」
秀夜が低く言い放つ。
同時に何人かの下っ端が道を空けるように横に退き、そこから白い軍服の大総統が現れた。
「私は二度お前たちを襲った。しかしお前たちは私の襲撃を二度とも難なく退けた…一度目は火をつけられて逃げられ、二度目も逃げられた上に、サスケを使った偽者作戦も通じない。このままではボスに合わせる顔がないのだ」
だがな、とオシリスは続け、
「今日こそ、私はお前を倒す。もしお前が勝てば、我々は引き下がり、私はこれ以上お前たちを狙う事はしない。しかし、私が勝てば、その瞬間にこの下っ端どもが襲い掛かるから覚悟しておけ」
オシリスはそれだけ言うと、ボールを取り出した。
「早速始めようぞ、柊 秀夜!」
「上等だぜ、B・S団」
二人はモンスタボールを構え、同時に二体のポケモンを出す。
「出て来い、ハガネール!」
「頼むぞ、ジャローダ!」
オシリスのポケモンは、鋼の塊が繋がったような体をした巨大な鉄蛇ポケモン、ハガネール。
秀夜のポケモンは、テンビラル戦や下っ端戦で色々と活躍したあのジャローダだ。
二人の因縁の戦いが始まる。

続く