二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケモン right and darkness story  ( No.110 )
日時: 2011/01/30 02:30
名前: のーむ (ID: YnXlFcJ5)

第18話

零達はアサギの灯台に向かって走っていた。数分前、灯台の最上部で謎の爆発が起こり、現在は町中が大騒ぎしていた。
「シェリー…無事でいてくれ…。」
零は不安そうに呟く。シェリーは先ほど、灯台に行くといっていた為、今回の爆発に巻き込まれている可能性が大きかったのだ。
「シェリーさん、無事だといいけど…。」
「…展望台辺りに居たとしたら、無事では済まないだろうな…。」
二人もそう言いながら零の後を追っていった。










3人が灯台に着いた時には既に野次馬がたくさん集まっていた。零達は人ごみの中を掻き分け必死でシェリーの姿を探したが、人が多くて探すことが出来ない状態だった。
「ちっ…こんな人ごみじゃあいつがどこにいるかわかんねえ…。」
零が舌打ちをしながらそう言った時だった。

「おーい!中から誰か出てきたぞー!」

群衆の一人が灯台の入り口を指差し叫んだ。煙がもうもうと立ち込めていてよく分からないが、確かに人影らしいものが見えた。それも複数。零はその方向を祈るように見つめる。そして煙の中から現れたのは…!

「ふぅー。やっぱりこういう任務はボクに向いてるよね〜。」

その姿を確認した瞬間、零たち3人は驚愕した。その人物とは…。

「くくくっ…久しぶりだね、御三方。」
「真紅…!」

かつて文奈を誘拐しようとし、ヨシノシティで文奈に恐怖を与え、人物、真紅だった。
「てめえ…!なんでこんな所に!」
零は真紅を睨みつける。
「この状況を見て分からない?僕がここから出てきたって事がどういうことかをさー?」
真紅は「おお怖い怖い」とわざとらしくいってからかっていた。
「…まさか貴様…一人でこの灯台を破壊したのか?」
烈はすぐに落ち着きを取り戻し、真紅にそう聞く。
「そうだよ。ま、こんな塔その気になれば完全に破壊する事も出来たんだけどね。」
真紅は自慢げに言った。
「それに、いい獲物も捕まえたしね。」
真紅はそう言ってポケットから小型のホログラム投影機を取り出す。
「零君なら知ってて当たり前じゃないかな?なんせ、1年前まで寝食を共にした仲間だったんだから。」
「…何?」
真紅の発言に零は意味が分からないといった風に首をかしげる。そうしてる間に真紅が機械のスイッチを入れる。
「な…!」
映し出された映像を見た零の顔は再び驚愕の色に変わった。
「嘘…。」
文奈も驚愕の映像にただただ驚くばかりだった。
なぜなら…、

「シェリー!!!!!」

写っていたのは、さっきまで一緒に話していたあの青髪の少女だったのだ。
「これは警告さ。これ以上僕たちの邪魔をするようならば、君の周りの人間にも危害を加えるっていうね。」
真紅は装置の電源を切りながら言った。
「そんな…。」
文奈が口に手をやりながら言った。
「…俺には関係の無いことだ。」
烈はそう言って、
「行け、アブソル。」
アブソルを出して戦闘の構えに入った。
「へ〜…面白いじゃん。けど今は君の相手をしてる暇は無いんだ。」
真紅はちょっと残念そうに言い、
「撤収するよ。行け、カイリュー!」
カイリューを出し、その背に飛び乗る。
「!また逃げるのか…!」
零は追いかけようとするが、その前にワカバタウンを襲ったときと同じ黒服の連中が3人立ちふさがった。
「お前達、僕が作戦空域を離脱するまで何が何でもそいつらを止めておけよ。いいな!」
「「「はっ!」」」
真紅の言葉に声をそろえて返事をする三人。どうやらこの黒服も真紅の部下のようだ。
そして真紅はカイリューで海の上を飛び去って行った。
「おい待て!…くそ…逃げられた。」
零は悔しそうに空を見つめ、真紅を追おうとするが、
「行け、ソルロック!」
「行け、レントラー!」
「行け、クロバット!」
黒服の出したポケモンによってそれは遮られる。
「邪魔しやがって…!行け、ボーマンダ!」
零もボーマンダを出して迎え撃とうとする。
「私も!メガニウム!ゴー!」
文奈もボールからメガニウムを出し、戦いの準備に入った。
「…。」
烈はさっきのアブソルで戦うようだ。
「これで3対3だ…。てめえらに勝って、シェリーの居場所を吐かせてやる!いくぞ!」









その頃、某研究所の最深部ではある実験が執り行われていた。
ガラスケースと研究機材、散らばったレポート以外何も無いこの部屋の一角に、一人の男が立っていた。
「くくく…、これがXDシリーズか…。これでわしは更なる力を…!」
男が不気味に笑いながら手を広げたその時。
「ここにおられたのですか…。」
研究員らしき服を着た男が一人入ってきた。トロロヘアーが特徴の男、ボルグだ。
「ああ…。ところで、XDシリーズの最終調整が終わるまで後どれくらいかかる?」
「はっ…、あと1週間で終了するかと…。」
「うむ。調整が終わり次第、計画を次の段階に移行する。調整は綿密に行え。」
「はっ!」
ボルグは敬礼し、部屋を去っていく。






「さあ…わしの偉大な計画まであと少しだ…。ククク…くひゃ—っはははははは!!!!!!!」






男は狂ったように笑い続けていた。











の「第18話を読んで下さりありがとうございます!」
零「今回更新がかなり遅れたがどうした?」
の「いやー、戦闘シーンをもっとよくしていきたいなと思ってポケモン のアニメや映画、それとゲームでじっくり書いてたんだけど…。全然 よくなる気配が無い…。」
零「ま、無駄足だったって訳か。で、ついにボスらしき男登場か…。」
の「ふっふっふ…まだまだ戦うことになるのは先だがな…(黒笑)」
零「?まあいいや。では今日はこの辺で!次回もよろしくお願いします!」