二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケモン right and darkness story  ( No.59 )
日時: 2011/01/04 12:47
名前: のーむ (ID: YnXlFcJ5)

第9話 旅立ち

その頃、文奈は里の近くの森の切り株で一人座っていた。
「…。」
と、
「よう。」
「!零…。」
「大丈夫か?」
「正直…大丈夫じゃない…かな。」
「そっか…。」
零はそのまま文奈の横に座った。
「…ねえ、零…。」
「ん、なんだ?」
「自分は捨てられたと聞かされていて、後で自分は捨てられていないって聞かされたとき、零ならどうする?」
「んー…。難しい質問だな。」
「だよね…。ごめん、こんなこと聞いて「でもな。」え?」
文奈は俯いていた顔を上げる。
零はやさしい表情で文奈を見つめていた。
「俺なら、いるかいないか分からない親の事よりも、新しい家族の事を
考えるかな。」
「新しい家族?誰の事なの?」
「孤児院にいる子供達、ポケモン達、そしてお前だ。」
「え?」
その言葉を聞いた瞬間文奈の顔は真っ赤になった。
零はそんなことには気づかずに言葉を続ける。
「俺はお前達の事を本当の家族のように思ってるんだ。幼い頃から両親がいなくて寂しかった俺を支えてくれたのは皆なんだよ。」
「零…。」
「だから、辛くなったら俺達を頼ればいい。一人で抱え込もうとすんな。お前は一人じゃないんだからな。」
その言葉に、文奈の目から涙が一滴こぼれた。
「零…うう…うわああああああん!!!!!!!!!」
文奈は涙を堪えきれずに泣いてしまった。
零は文奈が泣き止むまで文奈を抱きしめていた。









それから数分が経ち、文奈はようやく泣き止んだ。
「…零。」
文奈は涙の跡を残したまま零の方を向いた。
「ん?」
「さっきは…ありがとう。」
文奈の言葉に零は小さく笑って、
「…ああ。」
と短い返事をした。
「…戻ろっか。」
「…あいよ。」
そして暗い森の道を二人は一緒に進んでいった。







里の入り口では乱蔵が二人を待っていた。
「おお、見つかったか。」
「あ、あの、ご心配をおかけして、すみませんでした!」
文奈はぺこりと頭を下げた。
「いや、わしの方こそすまんかったのう。混乱させてしまうような事を言って…。」
「…ま、その件については解決したさ。とにかく今日はもう遅いし、休ませてもらうとしますか。」
零はあくびをしながらそう言った。
「う、うん…。そうだね…。」
「では今夜はわしの家に泊まるといい。部屋も2人分あるしのう。」
「ああ、そうさせてもらうわ。」
「んじゃ、俺はもう寝るわ。お前も早く寝ろよ?。」
「…うん、おやすみ。」









そして次の日の朝。
零と文奈、そして烈は旅の準備を済ませ、出発しようとしていた。
「うむ。では、烈の事、頼んだぞ。」
「わーってるって。んじゃま、とりあえずは握手と…。」
零は烈に握手を求めたが、烈は、
「…馴れ合うつもり無い。」
と言って先に行ってしまった。
「…気難しい年頃なのかな?」
と、文奈は零に聞いてみるが、
「………………。」
零は何も言わなかった。
「…お嬢さん。」
乱蔵がふと気づいた様に文奈に話しかける。
「はい?」
「君の過去については、この件が終わった頃に話そう。その方がよかろう?」
「…ありがとうございます。」
「うむ。では、気をつけてな。」
「…はい。」
「行ってきます。」
「ああ。行ってくる。」
そう言って、3人は出口に向かい歩き出した。







こうして、零のシャドー壊滅の旅が始まった。










の「第9話を読んでくださりありがとうございます!」
零「そしてこの馬鹿作者により更新が遅れてしまった事を深くお詫びし ます。」
の「う…。ま、まあとにかく、これで3人の旅が始まったわけですよ  ね。」
零「色々と心配もあるがな…。」
の「これでやっと本編に入れるぜ☆」
零「ふーん。ま、とりあえず今日はここまで!次回からはいよいよ他作 者様からのオリキャラをバンバン投入していきたいと思いますのでよ ろしくお願いします!」
の「それではまた次回!」