ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

確かにボクは今この場に存在している。　だけど、生きていると言う実感が得られない。
普通の人は息をして、動いて、不幸になって幸せになれる時が一番生きている実感が有るって言うけどボクは別段そうは思わない。

……だってさ、ただ空気を吸って、脳みその発した電気信号に反応して筋肉が動いて。　で、不幸と言う名の脳内分泌物と幸せと言う名の脳内分泌物に踊らされて何が生きているだ！

そんなの、感覚と感情、果てには脳内分泌が全てをコントロールしているに過ぎないじゃないか。

だからボクは、逆にそれを支配してみた。　常に幸せで、生きていると言う実感を得られるように。　いつでも不幸で、いつでも幸せで、いつでもボクは異様な存在。

もちろんプレゼントを貰ったり、誕生日を祝ってもらうとうれしいし、他人を傷つけても、目の前で交通事故が起こって人が死んでもボクは何もかもが幸せだ。

だれかれ構わず幸せにしようとする生徒会長が居るとかいう学校に転校してみても、やはりボクの支配する日常は変わらない。
そうだよ、だってボクは今幸せなんだから。　幸せにして改心させるなんて生徒会長がボクを幸せにしようとしたって、意味が無い。


……そう、ボクを操れるのはこの異土 境だけだ。