二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナイレ 魔法使い物語【筆&オリキャラ募集中!】 ( No.64 )
日時: 2011/01/21 09:41
名前: カエル ◆tr.t4dJfuU (ID: J1W6A8bP)

筆魔法使い物語

第7話  「【紫翠隊】現る」

まずい。
とにかくまずい。
街が壊れてしまっている。
熊が暴れすぎている。
このままでは街が……
でも私は剣を持っていないし、円堂君たちも熊の足を抑えるので手一杯。
なんで剣持ってこなかったんだろう……
そう思いながら熊の攻撃を避ける。
熊が攻撃するたび、街が壊れてしまう。
いい加減にしなよ熊君。
あとで捕まえたらただじゃおかないから!
「姫様!」
街の者が大きな声を出す。
街が壊されているんだもの、黙っていられないよね。
でも……どうしたら……
そう思ったその時だった
熊が両手を思い切り振り下ろしてきた。
ちょっと熊君……それはダメでしょ!!
避けられない!
「「姫様!!!」」
皆の声が聞こえた。
やばい!!

そう思ったが熊の手は私には当たらなかった。
驚いて閉じていた目を開けるとそこには植物が絡み合ってできた大きな盾があった。
これは……
「姫様。大丈夫ですか?」
下から冷静な声が聞こえる。
この声は聞いたことがある。
そう思って下を見てみると地面には一人の少女がいた。
ウェーブのかかった金色の髪、綺麗なサファイアのような蒼色の目。
あぁ、やっぱりだ。
「……ジュリアちゃん?」
「お久しぶりです。姫様。」
ジュリアちゃんが少し笑う。
「久しぶりに帰ってきたらこれか……」
また聞いたことのある声が聞こえた。
下を見てみるとそこにはマークがいた。
「マーク!!」
「ミーもいるよ!!」
「ディラン!!」
「あと僕もね。」
「フィディオ!!」
知った顔ばかり集まっている。
なんて懐かしいんでしょう。
このメンバーがいるってことは……
「【紫翠隊】ね……」
【紫翠隊】はジュリアちゃんを隊長とする【筆光国】の機密任務を遂行する最強部隊。
最近はずっと任務に行っていた。
帰ってきたのね!
なんて心強いんでしょう!
「全く、その程度で【近衛隊】なんて信じられないわね。」
ジュリアちゃんが冷静に言う。
「どうして【紫翠隊】がここに……」
「任務から戻ってきたんだ。」
マークが言った。
「YES!ギンギンな任務だったよ!!」
ディランが大きな声で言った。
「そんなこと言ってる場合じゃないよ。姫様が危ない。」
「ええ。さっさと終わらせて城に行きましょう!」
ジュリアちゃんが走り出す。
そして走りながら腰にある剣を取り、剣の中に筆を入れた。
「マーク!ディラン!フィディオ!幻獣出して!」
「「了解!」」
マークたちはそう言うとそれぞれ凄いスピードで幻獣を書いていく。
マークはフェンリル。ディランはユニコーン。フィディオはペガサス。
それぞれ素晴らしい出来栄え。
三人は同じタイミングで絵を描き終えた。
そして絵に触れる。
「「いけ!!」」
そう言うと三人が書いた獣たちは本物となり、走り出した。