二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【真実ト嘘】 イナズマイレブン ( No.16 )
- 日時: 2011/07/16 14:00
- 名前: 紅闇 ◆88grV3aVhM (ID: dNKdEnEb)
- 参照: 最近PCが上手く作動しねぇよこのやろu((((((
③第二話
ここで少し、『紅十字事件』の事を説明しよう。
紅十字事件は、四年前ある国を襲った不幸な出来事。
一夜にして、その国の住人たち全員が殺されたのだ。人だけではない。動物も、建物も、草木も。
全て……消え去ったのだ。
国が紅色に染まり、ある場所に血で、十字が描かれていたことによって、『紅十字事件』と名づけられた。
その犯人として見られたのが、先ほど出てきた『拝戒里』である。
彼女は、丁度事件が起こる一日前に姿を消している。
それに、ある一人の者が命を懸けて撮った写真にも、彼女と”そっくり”な人が写っていたからだ。
すぐさま捜索を試みたが、全て失敗に終わった。
どこへ行ったのか、彼女は国中を探しても、噂さえ取れなかったのだ。
四年もの月日がたち、人々はこの事件を忘れていた。
いや、忘れようとしたのだ。
”『紅十字事件』なんて起こらなかった。『拝戒里』と言う人物なんて、この世に存在しない”
と、まあ、こんな感じだが…
そんな簡単に忘れられるほど、人間というものはよく出来ていない。
今からでも話を持ち出せば、鮮明に覚えているだろう。
では、話に戻る。
大臣がそう言った瞬間、円堂は顔を上げ、風丸は目を見開いた。
「……証拠は、あるんですか?」
鬼道は、まだ信じきれてない様子。
「クックック。証拠ならありますよ。先週、そう連絡が入ったのです『オルガ村の周辺で、黄色い髪の女を発見した』と」
「黄色い髪って…」
「この世に、黄色い髪の人間はとても少ないのですよ。これはもう彼女としか言えませんよね?」
「まだ、決まったわけでは無いでしょう」
「だから貴方達に捜索してきて欲しいのですよ。必要となれば、拘束だってして構いませんしね」
「拘束って……そこまでしなくても」
「甘いですよ。大罪人は何をしでかすか予想も出来ません。そういう事も考えておかなければ……」
「戒里はそんな事しません!」
ついに抑えられなくなったのか、風丸が声を上げた。
「どうでしょうか?貴方達が知っている彼女は、四年前のものでしょう? 今と昔とでは、変わる事だってあるのです」
「…………」
「よろしいですね? 出発は明日。それまでに心の準備をしておく事」
大臣はそれだけ言うと、早足で部屋を出て行った。