二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 世界の始り。世界の終り。(カービィ)番外編 ( No.220 )
- 日時: 2012/07/31 20:57
- 名前: 鏡猫 (ID: Pib.PIUG)
第2話 白雪姫
「チェシャ猫!今日は、私の所に来て、物語調節してくれない?」
「いいよ。ちょっとまってて!」
チェシャ猫は、名前を呼ばれた方へ走ってゆく。
今日も大忙し。
冥界の主の仕事もやりながら自分の夢の調節もする。
だけど、自分の夢がなければチェシャ猫は、生きていけない。
命の重さに耐えきれず、心が死んでしまう。
だから忙しくても構わない。むしろチェシャ猫は、忙しいなんて思っていない。
みんなと触れあえるのが楽しいのだ。
そんなアリスに、チェシャ猫が作った物語を聞かせてあげよう。
まず初めに白雪姫といこうか。
とある王国に、可愛らしい白い肌のお姫様。その名は、白雪。
白雪は、みんなに愛され愛していました。
だけど、そんな平和もすぐに終わってしまいます。
この国で一番美しいというのを望む悪い、悪い魔女が白雪を殺そうとしたのです。
白雪は、魔女がこないような森へ走って逃げました。
他の住人達の為にも。自分の為にも。
「はぁはぁ、ここまでくれば大丈夫かしら?」
白雪は、森の中心あたりで呼吸を整えます。
呼吸を整えた白雪は、周りを見渡しました。
しかし、ここがどこでどこから出れるのかまったく見当がつきません。
「・・・森だものね。仕方ないことだわ。」
そういって、白雪は再び歩き始めます。
とにかく彷徨い歩きます。どこか、安心な場所はないかと。
すると、そこへひとつの小屋を見つける事が出来ました。
その扉を白雪は、とんとんと2回ノックします。
「おい、誰かきたぞ。しかも初めての人だ」
中から何人かの声が聞こえてきます。
誰かいるのでしょう。
「どうする?どうする?」
「僕、分かんない」
「開けてみるか。無視するべきか。」
「てかさ、どうやってここまでこれたの?」
「お前ら、うっせぇぞ。んなの無視すればいいだろ!敵かもしらねぇんだから」
「そうだね!そうだね!」
「僕、同じ事思った」
「敵なのか。味方なのか。」
「どうやってここまで来れたか聞きたかったなぁ」
白雪は、その会話を聞いて中には入れないと確信しました。
「やぁ、白雪。お困りかい?」
「どうして私の名前を?貴方は?」
困った白雪の前に縞模様の猫が現れました。
「俺様かい?俺様は、チェシャ猫様さぁ」
「チェシャ猫?」
「あぁ、そうだよ。君にヒントを与えようと思ってね。」
「本当に!?」
「本当さぁ。さぁ、こっちへ来て御覧?」
白雪は、誘われるがままにチェシャ猫の近くへ近づいた。