二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【ギャグ99%】  ( No.28 )
日時: 2011/08/16 12:11
名前: いちか(ひめねずみ) ◆iK/S6sZnHA (ID: H4NN94uP)


「いっやァァァァァーッッ!!」


19)だから悩み相談は同姓に((ry


「何で!? 何で!? え!? 近藤さんだったんですか!?」
「どうしたよ鈴。んな発狂して、ただのゴリラストーカーじゃねェか」
「いやァァァ! 銀さん、私帰りますね! ジャイアントストロベリーパフェご馳走様でしたッ!!」
「エ!? そんなんいつの間に食ったの!? 別にタダになったからいいけど!」

銀さんの言葉を無視して私は蘭蘭蘭を飛び出した。
あり得ん、あり得んよ! 近藤さんが気持ち悪いストーカーだっただなんて!
何でっ…何で……ゴリラのままでよかったのにッ…!!

***


「はぁ…」

走りすぎて疲れた。
私はそこらへんの公園に入り、ベンチに座った。

「ゴリラがストーカーはNGだよ…」

ぼそりと呟くと、後ろの茂みから誰かの声がした。

「そんな野蛮な事件があったのか」

この声は……

「…はい。ついさっきその相談受けてて…それで犯人の正体までみました」
「ゴリラだったのか?」
「はい、とても。でも…それが私の知ってるゴリラで…」
「…」
「私の働いてる職場の一番偉い人なんです。まさかそんな人が…」
「ふむ。一番偉い人をゴリラ呼ばわりするのもどうかとは思うが…それはしょうがないことなのだろうな」
「とてもしょうがないです」

ほんとにゴリラなのだから。
昨日のあの等身大パネルからもジャングル臭がしたし。

「……」
「……桂さん、でしたっけ」
「何だ甚平娘」
「鈴です、楠木鈴。明日からどんな顔すればいいでしょうか」
「とりあえずバナナでも与えておけ」
「そうですね、そうします。…じゃ、私仕事しなくちゃなんで、帰りますね」

そう言って私はスッと立ち上がる。
すると、後ろの草越しの桂さんは呟く。

「捕まえないのか」
「…誰をですか?」
「俺をに決まっているだろう、こんなに近くにいるというのに」
「私、手錠も刀も何にも持ってないんで。それに私は女中ですから」

どうやって捕まえろと。
それに桂さん、逃げの小太郎って異名持ってるらしいし。

「…そうか」
「桂さんだって逃げずに話聞いてくれたじゃないですか。
 捕まえられるなんて丸っきり思ってなかったんでしょ?もしホントに手錠とか持ってたらどうするんですか」
「…フッ、互いに甘いということだな」
「そうですね。次は私一人でも捕まえられるように手錠くらいは貰っときます。じゃ、さよなら」
「……あぁ」


そうやって桂さんと別れを告げた私は真選組屯所へと帰った。

この頃、銀さんにお妙さんをかけての決闘を申し込んだ近藤さんは河原に佇み、
お妙さんと神楽ちゃん、新八くんは橋の上で見守るのだった。







( 楠木鈴、か。あんな空気を纏った人間は初めてだな… )