二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【原作沿い】 ( No.515 )
日時: 2012/01/28 20:00
名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: rjNBQ1VC)



朝っぱらから門前で竹箒を動かしながら、
ちくしょーめんどくせーな、なんて小言を心の中で呟く。

そしたら、背後から、


「あの、すみません」

「…はい?」



127)兄弟は比べるな



「お茶です」

そう言いながら、近藤さんと“お客さん”にお茶を出す。
すると、「ありがとう」なんて微笑みかけてくれた“お客さん”。

小さく頭を下げて、そそくさと部屋を出た。



 ***



——沖田ミツバ。

そう門前で名乗った、綺麗な女性。
沖田という姓と顔ですぐに分かった。
沖田さんのお姉さんなのだと。


「結婚がなんたら…って言ってたよなぁ」

お茶を出した際に聞いた話からして、おそらくミツバさんは結婚報告をしに来たようだ。
あんな別嬪さん嫁に貰えるなんて、相手の人は幸せだね。

…さて、お茶も出し終わったし、掃除再開するかな…
門前に庭箒ちゃん置いてけぼりだし。


門前へ移動するため、近藤さんとミツバさんが話をしている客間を通りかかったとき。



「「「うわァァァァァァ!!!」」」


バズーカを撃った音と共に、部屋から数人の隊士が吹っ飛んできた。
地面に転がった原田さんへ駆け寄る。

「原田さァァん! どうしたんですか!」
「鈴…ちゃん、俺はもうダメだ…。十番隊は…任せた、ぜ…」
「女中に隊長任せられても困るんですけど! …てかこんなことやってる場合じゃねーよ」

もうお前らバズーカで撃たれたぐらいチャラヘッチャラだろ。

客間に目を向ければ、バズーカを撃った張本人らしき人物がザキさんの首を掴み刃先を向けていた。

「すんません、コイツ片付けたらいきやすんで」

沖田さん本気マジだよ。何をしでかしたんだアンタら…
ぐったりと倒れたままの原田さんを呆れた目で見る。


「そーちゃんダメよ、お友達に乱暴しちゃ。めっ」

ミツバさんが沖田さんに向かって軽く叱った。

いやいやミツバさん、沖田さんが小さい頃はそう叱ってたのかもしれないですけど。
それからどれほど会ってないのか分かりませんけど。
今の総悟くんは、「めっ」なんかじゃ抑えられないほどの……



「ごめんなさい、お姉ちゃん!」


そう言って、勢いよく土下座した沖田さん。


……ええええええええッッ!!?

予想もしていなかった出来事に、思わずうつ伏せの原田さんの背中に座り込んでしまった。


「ハッハッハッハ! 相変わらずミツバ殿には頭が上がらんようだな、総悟!」

「お久しぶりでござんす、姉上。遠路はるばる江戸までご足労ご苦労様でした」



「「…誰?」」

重なった私とザキさんの声には、放心しかなかった。