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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】泡沫に消える。 ( No.1 )
- 日時: 2011/08/23 22:51
- 名前: 蒼亜 (ID: RZyCPB/0)
すべてはこの話から始まった。
***
銀時がフラれたらしい。私も見た事があるが黒髪の可愛らしい女の子だった。落し物を拾って貰ったらしくその時から一目惚れらしい。
なんてベタな、と思うけどその子と一日あった事を一々報告してくる銀時は私より乙女だった気がする。
暫く経って銀時が、告白するなんて言い出したとき私は素直に止めとけと言った。告白の仕方が原始人並みだからマシな告白を考えないと後悔すると丁寧に忠告したのにそれを聞かずに一人で突っ走った結果がこれだよ!!!
「で、フラれた訳か」
某有名チェーンフード店のテーブルの上に伏せている銀時はどんよりしている。少し頭が動く事から肯定の仕草だと分かった。溜息を一つついて口を開く。
「なんて言って告ったの?」
「……俺に毎朝味噌汁を作ってくれ」
ぽつりと呟いたその言葉に私は口を莫迦みたいに開けるしかなかった。お付き合い素っ飛ばしてプロポーズしてる事にこの莫迦は気づいていないのか。フラれて当たり前、寧ろ引かれたんじゃないと言い放つと銀時の空気がさっきと比べて下がった気がする。分かりやすい奴め。
「告白する勇気は認めるけど言葉は選んだら? ただでさえちゃらんぽらんなんだから告白の言葉ちゃんとしないと頭の中空っぽだと思われるよ。 その天パみたいに」
泣いていい? 俺、泣いてもいい?とぐずる声を無視してこれからどうすんの、と問いかけると少しの沈黙の後に諦めねェとの返事が返って来た。
そっか、とそれだけ言うと再び沈黙が訪れる。だが銀時は知らない。その子には好きな人がいるという事を。
ざまあみろ
(私にすればよかったのに)
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