二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン〜心に灯る星〜【世界で輝く星】 ( No.246 )
日時: 2012/05/07 19:06
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

 三十六話「復帰と離脱」

「朝日が気持ちいなぁ…」
そらは外で背伸びをしながら呟く
「そら、今日…あの2人来るけど」
「あ!忘れてた!」
かがりが言った言葉にそれは大きな声で答えた
「そっかぁ…今日だったか」
そらは微かに視線を地へと下して言う
「…みんな、頑張ってるのに」




「はい、分かりました。気を付けてください」
ゆうりは宿谷にかかってきた電話の応答をして切る
「…私としても、彼にこれ以上の無理はさせられませんし」
窓から練習光景を見る
「今、無理を続ければ次、サッカーするのに…酷い時間が掛かってしまうもの。仕方が…ないよ」





「これなら予選突破間違いなしですよ」
グランドで練習光景を見ながら春奈が言う
「そう簡単にはいきませんよ」
目金がそれを指摘する
「確かに、予選で総当たり戦を行い上位2チームが決勝トーナメントにいけるルールですから
 我々イナズマジャパンが1度負けたからといって終わりではありません。ですか2敗するとなると」
「他がどうかは知らないけど危ないってワケでしょ?」
目金の説明を割って入ってきた舞衣香が言う
「はい。そうです」
「これ以上負けられないということですか」
春奈が考える素振りを見せながら言う
「大丈夫だよ」
菜乃香がそう言う
「え?」
「円堂たち見てたら…そう思うんだ」
菜乃香に続き舞衣香が言う
「そうね。舞衣香ちゃん、菜乃香ちゃんの言う通り」
秋が笑って言う


「わぁっ、失敗」
栗松がボールを取り損ねた
ボールを取りに行くと誰かが先にボールを拾う
「すまないでやんす」

「久しぶりだね」

「吹雪さんっ?!」
吹雪がそこにいた
「私もいるよ」
つららが吹雪の後ろから出てくる

「怪我はもういいのか?」
「もうすっかり治ったよ」
「良かったな。あれ、ってことは…?」
「うん。久遠監督から呼ばれたんだ。代表に復帰しろって」
吹雪は言う
「そうか!」
「吹雪さんが戻ってきてくれたらイナズマジャパンはもっと強くなるッす」
「喜んでる場合かよ。吹雪が代表に戻るってことは誰かが落とされるってことだぜ」
不動が冷静に言う
「…流石不動。相変わらず可愛げの無い言い方」
かがりが嫌味っぽく言いながら近づいてくる
「久遠監督」
かがりが監督は呼ぶ
「…その通りだ吹雪に代わって代表を外れるのは………栗松だ」
栗松が目を見開く
「これは世界で勝ち抜くための判断だ」

「栗松、帰国の準備をしておけ」
監督はそう言い立ち去る

「やめろ」
染岡が栗松離脱を取り消そうとするメンバーに冷たく言う
「栗松に必要なのは同情でもなんでもねぇ。とっとと日本に変える事だ」
染岡は言うとその場を去る
「さぁ、練習を始めるぜ」

「染岡さん。どうしてそんな冷たい事言うっすか」
「染岡だから言えるのさ」
円堂が言う
「染岡はアジア予選の代表には選ばれなかったろ?凄く悔しかったと思う。だから練習して…力をつけて
 それが認められたから監督に呼ばれてここにこれたんだと思う」

「(とっとと日本に帰れ…日本に帰って練習をしろってことでやんすか)」

「(俺も1度は落とされた。だが今はここにいる。自分の力で這い上がってこい!)」




「足の怪我。ちゃんと治してから練習してくれればいいんですけど」
ゆうりが小さい声で言う
「大丈夫よ。栗松自身が1番分かってるはずだから」









「どっち勝った?」
そらが部屋に入り聞く
「オルフェウス」
かがりが短く答える
「後半の動きが…凄かった」
舞衣香が言う
「そう…」
「前半とは違う。たぶん」
菜乃香が言いかけてやめる
「影山の指示を聞いたら勝てたってところね」

「取りあえず…分析はしておく」
かがりが言う
「かがりちゃん、私も手伝うよ」
つららが言う
そらは頷き部屋を出る

「私も厄介ごと幾つか消化しておかないとな」



「そらちゃん!」
ゆうりが走ってくる
「どうしたの?」
「円堂君が…」

そらはグランドに走る
「これは…!」
無茶はキーパー練習をする円堂
気迫が恐ろしすぎる鬼道、不動、佐久間

「監督!やめさせてください!!」

「練習中止!グランドでサッカー以外の事を考えるな!!」

そらはグランドの中へと行く


「冷静になりなさい」
そう言い円堂に水をかける
「冷てぇっ!」
「こっちもね!」
元気な声が聞こえると同時に
「「「冷たっ」」」
鬼道、不動、佐久間の声が重なり、3人は水がかけられていた
「何すんだよ!」
水をかけた張本人、舞衣香を見て言う
「何って…水かけた」
「そうじゃなくて」

「冷静になれってこと」

「頭を冷やせって言ってるのよ」
舞衣香とそらはそう言いその場を立ち去る