二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: そこに空があるから [inzm] ( No.256 )
- 日時: 2011/12/29 10:37
- 名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)
48話「5年前の『終焉』」
「どうする?かがりを探すにもかがりが何処にいるのか、分からないよ」
ティアラが言う
「…かがりには“心眼”あるからな。俺達より早く奴の居場所を見つけたのかもしれない」
鬼道が言う
「“分析”だと限界があるけど…“心眼”だと普通見えない情報まで見えるし」
そらが付け足す
「ラティア…どうするの?」
ティアラが聞くと
「…つららを連れてきて」
ラティアは告げる
「それから、ティアラはテレパシーでかがり語りかけて」
「え?あ、うん!」
「えーと…ラティアちゃん。私は?」
連れてこられたつららは聞く
「なんでも良い。何か読み取れない?」
「やってみます」
つららは言うと瞳を閉じ魔力を解放する
優樹つらら、能力“心を知る”
「つららの能力は“心を知る”こと。だけど…どこまで知る事ができるか」
そらが言う
「………ん〜!!!ムリィィイ!かがり、答えないよぉ!」
ティアラが言う
「どうにか何か分からない?」
そらが聞くと
「ん〜何か…冷たい」
「…冷たい、か」
「…“コオリ”…突き刺さる“イタミ”苦しさ…!!」
つららが止まる
「もしかしたら…5年前の『終焉』の場所に」
「しゅ、終焉っ?!あこそに…?」
「かがりちゃんと、マコト君の…使っていた物から、どうにか…微かに感じる事の出来た」
つららが告げる
「5年前の…『終焉』。過去の自分に…過去に----------」
*
此処で…この場所で
「5年前…ううん。あたしの『終焉』だった。そして、この近くに…」
闇に紛れるように少女は立っていた
「あたし自身のケジメ。過去に“休止符”を」
*
「もうすぐ。もうすぐ…あたしも終わる。彼方は自由になれる」
銀色の少女は自分の前で眠っている幼い少年に告げる
冷たく、暗い空間で少年は眠る
5年の時を得て、目覚めた少年
そして、5年の間、ずっと眠り続ける少年
「嗚呼、あたしは本当に…愚か」