二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:MaryXmas ( No.93 )
日時: 2011/12/27 10:10
名前: 雪姫 (ID: P747iv5N)




番外編 クリパチ




レンガで出来た家が立ち並ぶ、たぶんヨーロッパのどこかの街。
今日は雪がチラチラと振る寒い日。
そんな日に、汚くボロボロで薄いワンピースを着た裸足の女の子が、グッチを売っていた……。

グッチの見た目は、パンツ一丁のグレイをカカシみたいに立たせたものだ。

グレイ(いや、それじゃあさっきのグリーと変わらねぇじゃねぇか!!)

……ヨシュアク〜ン。

ヨシュア【切り刻んで使うか、業火で燃やすかの違いです。】

グレイ(いや、絶対違うだろぉぉ!!!
    しいていうなら、飾りがついて鉢植えの中に入れられているのと、外で立たされてるの違い…)

さぁ、話を進めよう〜。

グレイ(無視するなァァァ!!!)

***

グレイ「………………」

レンリ「あの、1本だけでいいんです。
    グッチはいりませんか?」

レ[私は何処の街にもいる、極々ありふれたグッチ売りの少女。]

グレイ(グッチ売りの少女ってなんだァァァ?!!!!
    そもそも、グッチって何処かで聞いたことあるぞ!!)

レ[今日はクリスマスイブ。
  待ち行く人たちは楽しそうにしているけど、私はいつもの通りグッチを売るだけ。
 そうしなければ、生きていけないから。]

グレイ(だから、グッチってなんだァァァ?!!!!)

レンリ「あの、グッチは……」

ルーシィ「いらねぇーよ。」

レンリ「あの、グッチ……。」

ルーシィ「何の役に立つんだそんなもん。」

通る人すべてに声をかけるけど、1つもグッチは売れない。
少女は身を温めるため、体を抱きしめる。

レ[やっぱり、今日もグッチは売れない……・]

グレイ(そう言われたら、俺まで凹んでくるんだが……
    それに、街の奴ら全員ルーシィが役やってるし。)

レ[こんなんじゃあ、お家に帰れない。
 お家に帰ったらまた——]

少女の頭の中に、家に帰ったらのことが浮かんできた。

(マ「グッチをすべて売るまで家に入れないと言ったはずだ!
   さっさと、酒代稼いで来い!!この、役ただつ!!!」)

グレイ(そうか……ろくでなしの親父に扱き使われているのか…。
    こりゃあ、帰れないな。)

レンリ「もう…もうゴキブリだらけの家には帰りたくない!!!」

グレイ(こいつもかいいぃぃぃ!!!!!)

『ヒュウウウウウ〜〜〜〜〜〜〜』

冷たい風がしょうぞの肌を撫でる。

レンリ「寒い……」

レ[私は凍える体で必死にグッチを売ろうとしたけど、もう体はゆうことを聞かなくなっていた。]

グレイ(どっちが、凍えそうだと思っているんだ?)

レ[とうのく意識を必死に繋ぎ止め、私は一本だけグッチを使ってみることにした。
 売り物を使うなんていけないことだけど、今日くらい神様は許してくれるよね?
 私から私へのプレゼント。]

グレイ(あ?グッチって暖をとるものだったのか?
    はぁ〜、まぁいいぜ。
    それだけ寒いならどうぞ使えばいい。
    それで、俺はなにをすればいい?)

グッチの前に立った少女は、右手をグッと握りしめ〜〜〜〜
そして構えて〜〜〜〜〜発射!!!!

レンリ「うおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!!!」

『バシシイィィィ』