二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブンGO  —夢—コメント求む!! ( No.4 )
日時: 2011/12/31 18:58
名前: 柳 ゆいら (ID: jIh6lVAe)

——story1  強風——


ピピピピピピピピ!
目覚まし時計のアラームで、松風天馬は目を開けた。
目覚まし時計を手に取ると、もう7時半だ。

「うわっ、ヤバイ、遅刻!!」

天馬は飛び起きると、素速く制服に着がえ、かばんを持つと、アパートを飛び出した。

「行ってきまーっす!」
「行ってらっしゃぁーい、気をつけてねー。」
「うーんっ!」

天馬は雷門中に急いだ。

「もう朝練始まってるよなー;;」
「あっ、天馬!」

信介の声。
天馬は振り返り、信介に聞いた。

「え、信介も遅刻?」
「う、うん、朝ご飯食べ過ぎちゃって……(−−;;)」
「あはは……;; 急ごう!」

なんやらかんやらしていると、学校の門前。
門をくぐり抜け、グラウンドを見下ろすと案の定、もう練習は始まっていた。

「遅くなりました、すみませーんっ!」
「遅いぞ、天馬、信介ッ。」

三国の怒声が飛ぶ。
天馬と信介は「すいませんっ。」と言って、すぐユニフォームに着替えた。
まず準備運動をして、すぐ練習に加わる。
天馬は剣城からのパスを受けとると、化身を出した。

「はああっ、魔神ベガサス!」
「こい、天馬!!」

三国が言うより先に、天馬はボールを強く蹴った。
三国がフェンス・オブ・ガイアを発動しかけた、そのとき。
一陣の強風が、サッカー部全員の体に直撃した。

「うわあっ。」
「なんだ!?」

強風で舞い上がる砂煙に必死に目をこらすと、ひとりの人影が、神童と霧野には見えた。
帽子をかぶっているらしく、頭が妙な形に盛り上がっている。背はちょうど天馬と同じくらいだ。どうやら、ゴールに向かって走っているらしい。
と、次の瞬間、すぐに風と砂煙はやんだ。
同時に、ボールも消えていたのだ。

「ボ、ボールがない?」
「もしかして、さっきの奴じゃないか、神童?」
「かもしれない。俺たちで探しているから、みんなはいつも通りに練習していてくれ!」
「はいっ。」

神童の声に、みんなはいい返事だ。
神童と霧野はグラウンドからはなれると、あたりを探し始めた。
木陰、門前、校舎前……。サッカーボールを持っている人間は、ひとりもいなかったが。

「おい、神童、あれ。」

霧野が指すところに、ひとりの人間が、こちらをニコニコしながら見ていた。