PR
二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ボカロ小説【新たに一から】カゲロウデイズ ( No.9 )
- 日時: 2012/01/11 18:21
- 名前: 木苺 (ID: DrkZ5g/p)
—何度世界が眩んでもカゲロウが嗤って奪い去る
繰り返して何十年
もうとっくに気がついていたろ?
こんなよくある話なら、結末はきっと一つだけ
繰り返した夏の日の向こう—
「璃梨空—……俺、絶対お前のこと守るから」
ブランコに乗りながら無表情で言う健
「え……?」
璃梨空は急に何を言い出すのかな?と思いながら
「そ……そう。ありがとう。でも気持ちだけ受け取るね」
気持ちだけ—か……
そして抱えてた猫が逃げ出す
「待ってよ!」
璃梨空は追いかける
健も走る
そしてあの、横断歩道前まで来た
璃梨空は横断歩道に一歩踏み入れようとした時、
健が璃梨空を後ろに押し、健自身が飛び込んだ
そして、大型トラックに轢かれる
璃梨空は下にペタン—と地面に崩れ落ちる
「いや……嫌よ。健……っ!」
泣き出す彼女
すぐそこにいたブラック。
文句ありげな表情。
健は「ざまぁみろ」と笑う。
そして、健の言葉を思い出したブラック。
—「ブラック—……何でこんな事をするんだよ。もう、嫌……だ」—
「あ……」
ブラックの目から一滴の涙が地面に垂れる
「俺は……何の為にこんなことを?」
そしてブラックは静かに消えていった
これで、全て終わった……と思われたが—
目を覚ました八月十四日のベッドの上
少女はただ
「またダメだった……健を助けることが、出来なかった」
璃梨空の目から溢れ出す涙
璃梨空は一人、ネコを抱きかかえてた
「もう一度、私が……身代わりにならないとっ」
—END...
PR