二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 第1話 ( No.9 )
- 日時: 2012/05/15 21:20
- 名前: 桜咲 紅葉 (ID: uwZWw1uD)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode
春の暖かくもまだ肌寒い時期
黄の国の姫、イエリーチェ・ローシュ— 通称イエロー —は沈んでいく夕日を見ていた
「綺麗ね〜」
「——!!??」
急に声を掛けられ、驚く
が、その声の正体はとてもよく知っている人だった
「ブ、ブルーさん!」
「あらあら、そんなに驚いてどうしたの?」
彼女はブールリ・ミアス。通称ブルー
この黄の国の姫、イエローの専属メイドだ
彼女は明るい性格で、誰にでも気軽に話しかける
「背後に立たれたら誰でもびっくりしますよ!」
「そうかしらねぇ?」
彼女はあたかも狙っていました♪、的な顔をしている
「それよりブルーさん」
「なぁに?」
「時間、見たほうがいいですよ?」
「へ?」
ブルーが壁にかかっている時計を見る
時計の針が指しているのは午後6時過ぎ
「大変!また怒られちゃう!」
彼女は毎日この時間帯にどこかへ出かける
問い詰める気は無いが、少し気になる…気がする
「戸締りは気をつけるのよ?特に午後11時過ぎはね!」
「わかってますよ」
「じゃあ行って来るわ!」
彼女は走っていった
この僕、いや私、イエローは話す相手がいなくなってしまった
どうしようか悩んでいる内に日は沈んでいた
それから数時間後、今は午後10時
言いつけの時間まであと1時間ほどある
だから私は窓を開けて外を眺めていた
「この国の夜って神秘的だなぁ…」
家の屋根などを見ていると人影のようなものが見えた
だが、瞬きをするとなくなり、気のせいかと思っていた
そう、気のせいにしたかった
「こ、こんばんわ」
「!!??」
窓の上から覗き込まれたのだ
「だ、誰ですか!」
「ちょ!静かに!」
その声を聞いていると、青年の声だとわかった
「君、イエリーチェ・ローシュだよね?黄の国正統継承者で現姫の」
「は、はい。そうですけど…何か用でしょうか?」
「ちょっとだけ隠れさせてもらうね!」
「え?」
その時、眠気が襲ってきた
「お…っと、大丈夫か?」
「は、はい…」
「俺は…レッド、よろしくな」
「イエロー…れす…よろひく…お願いひますぅ…」
私はそこで眠りに着いた
「あらレッド、何してたの?」
「いや、隠れさせてもらおうと思ったら寝ちゃったんだ」
「それで…どうしたんだ」
「ベッドに運んで寝かせておいたよ」
「あの人は俺の護衛対象者ッスよー!変なことしないで下さいねー?」
「わかってるって!」
「煩い」
4人の少年(青年含む)と1人の少女が家の屋根の上で話す
「いたぞ!あいつらだ!」
警官が家を囲む
「やだ〜来ちゃったわ♪」
「姉さん、何で楽しそうなの?」
「だって面白いじゃない」
「そうッスよねー☆」
「はやく逃げるぞ」
「はいよ!」
全員が違う方向に逃げると、警官はどれを追えばいいのかわからない
「くそっ!また逃げられたか!」
「やっぱり"R−Y"は危険だな」
「必ずあいつらを捕まえるのだ!」
その日の出来事は、新しい物語の序章だったのです