二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナクロ〜なくしたくない物〜参照110キタ——!! ( No.14 )
- 日時: 2012/07/15 17:01
- 名前: 柳 ゆいら ◆JTf3oV3WRc (ID: z52uP7fi)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode
4話 「あのバカとはいったい?」
静かな森の木々が、風でサワサワと音をたてた。目のまえには、うつぶせでたおれている、雷門のみんな。
最初に気がついたのは、天馬だった。ピクンッと体をふるわせて、起き上がると、あたりを見まわす。
「ん……あれ……?」
いまいち状況がつかめていない感じだ。って、あたりまえか。いきなり森にきたんだし。
「え……えっ、えっ、えっ? あ、風花……。」
「よう。ようやくお目ざめかいな。」
俺が声をかけると、みんなもパチパチ目をさます。おいおい、俺はあんはんたちを起こすためのベルかよ。
「ここ……いったい、どこ?」
「ゴッドエデンには、かわりねえよ。」
「て、ていうか、友撫ちゃんがいなくない!?」
それに気づいたみんなは、ひや汗をうかべる。
でも、そんなみんなをおどろかせたのは、その当の本人の声だった。
「ヒーヤッフゥーイ!」
「!!?」
「ギエエェエエェエエエェェェェ…………!」
俺の悲鳴が、森一帯にひびきわたる。そして、ギョッとするみんな。
俺がさけんだ理由。それは、友撫が俺の上に飛んできたから。そして、俺がものすごいいきおいで下敷きになり、腹が大変なことになってしまったから。
「うぐえ……友撫、いますぐそこを降りるんだ……。」
「なんかこのシーン、どっかで見たなぁ……。」
「だ、大丈夫? 風花。」
フェイが、ありがたいことに声をかけてくれた上、手をさしのべてくれたんだ! とっても優しいだろう!
「あ、わりぃ、フェイ。」
「にしても、いったいだれがここに……。」
「あっ!」
フェイの奴、優しいと思ったとたん、手をはなして、くちびるにあてて考えはじめやがった。もちろん、友撫は大爆笑。
しりもちをついた俺は、とてもじゃないけど笑えない。
「その人なら、あそこにいるって。」
俺が指さしたところをみんなふりかえった。そして、そこにいたのはお待ちかね(?)の人もいらっしゃる……。
「シュウ!」
「やあ、天馬。久しぶりだね。」
ニッコリ笑ったシュウに、フェイとワンダバ、俺以外は、みんなワイワイむらがる。
「えっと……天馬の知りあい?」
「あっ、うん。フェイは、まだ知らなかったね。シュウっていうんだ。」
「天馬たちが戦って、強くなるのに一役買ってくれたのさ。プロジェクト・ゼロとして、戦ったんだけどな。」
俺が補足説明。もちろん、いおうとしていた天馬は、少し怒っているわけでして。
でも、フェイは「そっか。」とほほえみ、シュウに自己紹介したあと握手をした。
俺はそのようすを見たあと、だれにも気づかれないよう、そっと森の中に入っていく。木の下では、あのバカ(失礼な!)がいた。
☆
まえも入っていた洞くつの中で、みんなは眠りについていた。でも、神童先輩と剣城は、なにか話してるし、フェイとワンダバは、外で星をながめて興奮してる(ワンダバのみ)。
俺はというと……もちろん、いろいろ盗み聞きしてるんですよ☆ って、あれ? 話もうおわってるし。つーか、ねちゃったのか? ふたりとも……。
(じゃあ、そろそろ……。)
俺は布団を蹴っ飛ばしてはねおきた、そのとき。
ポーン ゴフッ
くつまで一緒に飛び、友撫のほおにゲキトツ……。
「…………ダァレジャゴルゥア—————!!!」
このあと、俺が半殺しにされはのは、いうまでもなかった。