二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- テイルズオブザワールド 一時休止
- 日時: 2012/03/13 20:49
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
こんにちは、アビスです。
テイルズオブザワールドのオリジナルストーリーです。
未熟ですか、どうかお付き合い願います。
その他掲載小説
・モンスターハンター・バロル・・・完結!
・モンスターハンター・バロル—根源との争い—
・フェアリーテイル 〜FAIRYTAIL〜
・フェアリーテイル〜無の滅竜魔導士〜
・怪談百記物語(複雑・ファジー)
〜人物紹介〜
カイン・D・サフィス
年齢:19歳
容姿:スラリとした容姿。青い髪に青い瞳。
詳細・・・・
一度、この世界を滅ぼそうと考えた事がある。言動は冷たいが、
子どもたちの面倒を見たりと世話焼きな処や、優しい処もある。
バトルでは体内のマナを様々なオーラに変えて、その場にあった戦闘法で戦う。
長剣の扱いに長け、足技も得意としている。
ルイル・ルーゼ・ルゼス
年齢:18歳
容姿:スレンダーな体型。赤い髪に黒い瞳
詳細・・・
カインが世界樹で出会った女性。常に明るい雰囲気を持ち続けている。
愛称はルイ。カインが付けたもので本人も気に入っている。
他の人と感覚が少しずれてて、妙な言動、行動をする事が多い。
魔術を扱えて治癒術も扱える。その腕は確かなものである。
ヴァイズ・オルナード・アヴェンチ
年齢:24歳
容姿:がっちりとした体型。緑泥色の髪に茶色の瞳。頭にはゴーグルをしている。
詳細・・・
レジスタンスの武器開発者で魔科学の第一研究者。
堂々とした態度で誰に対してもわきへだてなく接する。
頭が切れ、一聞けば五は知る。
戦闘では『グライダー』と言う風を操る戦闘用の人工翼で自由に空を飛び戦う。
エピローグ>>1-3
ファンタジア編>>4-10
ヴェスペリア編>>14-26
アルテマ渓谷編>>27-32
シンフォニア編>>33-
- Re: テイルズオブザワールド ( No.5 )
- 日時: 2010/11/27 21:39
- 名前: 風 (ID: 13edWJH2)
初めまして。
おぉ,また相変らず大作の予感ですね(汗
私はテイルズシリーズ…興味有るけど殆どプレーできてない人間でして…
アビスしかプレイ出来てないんですよね?大佐とリグレット長官が好きでした…
全然設定などは分らないですが…読ませてもらいたいと思います。
あぁ,フェアリーティルの方での件なんですが出来るならバロル続編此処に掲載して貰いたいですね!
やっぱり,アビスさんもいけないんですか…閉鎖したとかですかね?
では,頑張って下さい!
- Re: テイルズオブザワールド ( No.6 )
- 日時: 2010/11/27 21:54
- 名前: アビス (ID: U3CBWc3a)
大作ですかねぇ?俺はアビスはTOWでぐらいしか知らなくて、
本編はやったことがないんですよね(苦笑)そのくせ名前はこれからとってますけど。
そうですか!ここは最近モンハン小説の人口が少ないですけど、やっていこうと思います。
ガイムの方ですけど、零十の話しだと何か会員登録しなきゃ入れないらしいです。
でも、その会員登録申請のメールも送っても一向に帰ってこないってのが現状です。
- Re: テイルズオブザワールド ( No.7 )
- 日時: 2011/02/21 12:57
- 名前: アビス (ID: U3CBWc3a)
- 参照: http:/
二人の前には美味しそうなご飯が並べられている。これを作ったのはミントだった。
「お口に合うか分かりませんが・・・」
ミントのその不安そうな言葉にルイが全面否定するように、首を振った。
「ううん!そんなことないよ!!すっごく美味しい!!ね、カイン」
「ああ、そうだな」
「良かった〜」
ミントはほっとしたように胸を撫で下ろす。
「ミントの料理は本当に美味しいんだ。洗濯や掃除も完璧なんだよ。
家事でミントの右手に敵う者はいないんじゃないかな?」
クレスが本当にそう思っているように言った。ミントは顔を紅くして手を顔に当てながら。
「そ・・そんなクレスさん!大袈裟ですよ」
「いやいや。そんなことないよ」
「・・・ねえねえ、ミントとクレスってさ・・・」
二人の会話に水を挿すそうにルイが口を開いた。
「何かな?」
「何でしょうか?」
「夫婦?」
「「〜〜〜〜/////!」」
ルイの爆弾発言に二人はトマトに様に顔を紅潮させた。
「なななな・・・何を言っているんだ、君は!!!??」
「そ・・そうですよ!!わ・・私とクレスさんはそんな関係じゃ・・・」
ミントはそう言うとクレスを見る。釣られてクレスもミントを見る。
すると二人はさらに顔を紅くして背けた。
「否定するならもっとそれらしくしろよ」
「気にすんなよ。この二人は何時もこうだ」
カインとチェスターがそんな二人を見ながら言っていると、ドアがバーーン!!と勢いよく開いた。
「じゃ〜〜〜ん!!あたしも手料理を作ってみました〜〜〜!!」
「げっ!!!」
「アーチェ!!?」
「アーチェさん!!?」
先程までの二人は打って変わって、何か壮絶な顔でアーチェを見ている。
そのアーチェがそう持ってきたのは皿に乗っかった得体の知れない何か。
「これ何だよ?」
カインが恐る恐る聞くと、アーチェがえっへん!と胸を張った。張れる程の料理には到底見えない。
「私が作ったのは海鮮サラダ!ほら、食べてみて!!」
カインの方にぐいぐいと海鮮サラダと言う名の何かを押しつけるアーチェ。
「こんな得体の知れないもん食えるかよ」
そう言って皿を突き返す。するとアーチェはぷんすかと怒った。
「何さ!食べてもないのにそう言う事言うんだ!!?ひど〜〜〜い!!」
「じゃあ、まずお前が食ってみろよ」
カインの言葉にアーチェは見てろと言いたげな顔でスプーンをそれに指す。
そしてそれを取ると口に入れようとした。
「ま・・待てよアーチェ!!」
それを止めに行ったのはクレス。
「何すんのさ!?」
「何も本当に食わなくてもいいだろ?」
「あんなこと言われて黙ってられるかっての!」
「ほ・・ほら。そんなもの食べてお腹でも壊したら困るだろ!?」
説得力のある言葉だが、これがアーチェ自身が作ったものだ。むしろ逆効果になってしまっていた。
「あ〜〜〜〜!!クレスまでそんな事言うんだ」
「良いだろクレス。食わせてやれよ」
二人を止めるようにチェスターが間に入った。
「チェスター!けど・・・」
「こいつも自身の料理の不味さをしれば、料理を作りたがろうとなんてしないだろ?」
チェスターの言葉にアーチェがムキ〜〜!!とする。
「・・・なあ。少し聞きたいことがあるんだが」
このままじゃ埒が明かないと思ったカインが口を開いた。
「なんだい?」
「この辺りに精霊が棲んでいるっていう話しを聞いたことはないか?」
「精霊?そんなものに一体何の用が?」
クレスの言葉にカインは自分たちの旅の目的を話した。全てを話しを終えた後。
「何か胡散臭い話だな」
チェスターがまずそう言った。
「だろうな。俺もあんたのの立場だったらそう思う。けど、少なくても世界を救う方法を除けば、
あんたたちも感じるところがあるだろう?」
カインの言葉に4人は黙ってしまった。激化する戦争。どんどん苦しくなっていく生活。
マナの減少。治安の低下。そんな話を聞いたことがない人なんていない。
「この世界で圧倒的な軍事力を持つ3つの大国、インヴェル軍、デリス軍、テルカ軍。
この3つの激戦は数年におよんでいる。確かにそれを止めるともなれば、
それぐらいの物がなければ止められないのかもしれないね」
クレスはそう言うと何かを覚悟をした顔をする。
「・・・この町から北西に10キロの地点に風鈴山って呼ばれる場所がある。
そこは風が止む事がない場所で時々山奥から声が聞こえるとかで、
風の精霊・シルフがいるんじゃないかって言われてるよ」
「助かる」
カインはそう言うと立ち上がった。そして立ち去ろうとしたのを見てクレスが引きとめた。
「待ってくれ。風鈴山はとても危険な処でもある。
そんな場所を教えた以上、僕には責任がある。君たちを守る責任がね。
僕も一緒に君たちとついて行くよ。だめだって言っても勝手について行くけどね」
「おいおいクレス!」
クレスの言葉にチェスターが言う。そんなチェスターにクレスは笑うと
「心配ないよ。チェスターたちは待っていてくれ」
「私も行きます」
「ミント・・・ああ、わかった」
「じゃあ俺も」
「いや、チェスターとアーチェは残っててくれ。この村を無防備にさせるわけには行かないからね。
・・・そういうわけだから、カイン、ルゼス。暫くの間よろしく頼むよ」
- Re: テイルズオブザワールド ( No.8 )
- 日時: 2010/12/17 19:18
- 名前: アビス (ID: U3CBWc3a)
〜スト—リスキット3〜
ルイ「ねぇ。これから向かう風鈴山ってどんなところなの?」
クレス「名前の通り、山に吹く風が風鈴の様に良い音をしている所だよ。
ただモンスターも多くて危険な所なんだ」
カイン「それでわざわざ付き添ってくれてるのか。お人好しもいい所だな」
クレス「そうかな?」
ミント「でも、そういうところがクレスさんの良い所だと思いますよ」
〜雑談スキット2〜
ルイ「で、結局二人はどういう関係なの?」
クレス「な・・まだ言ってるのか君は!?だから僕とミントはそんな関係じゃないんだ!ね、ミント!!」
ミント「え・・・ええ、そう・・ですね」
カイン「・・クレス。ミントが落ち込んでるぞ」
ミント「!!お・・落ち込んでいるわけではありません!」
クレス「そ・・そう言う二人はどんな関係なんだ!?」
ルイ「んん〜〜〜。行き当たりばったりでいつの間にか一緒に旅している感じ?」
クレス「そ・・そうなのか?」
カイン「よく言うだろ?旅は道連れって」
ルイ「で、二人は結局付き合ってるの?」
クレス「い・・いい加減その話題から離れてくれ!」
〜雑談スキット3〜
カイン「かいーなぁ・・・」
ルイ「蚊にでも刺されたの?」
カイン「さあな」
ミント「あまり齧らない方が良いですよ。傷口から病菌が入る恐れがありますから。私に見せて下さい」
クレス「かいー・・・」
ルイ「どうしたのクレス?クレスも蚊に刺された?」
クレス「・・・蚊に刺されてカイン(かいー)」
カイン「・・・・・」
ミント「・・・・・」
ルイ「・・・ぷっ!!あはははははは!!!」
カイン「待てルイ。今の何処に笑う要素があった?」
ルイ「だって・・・ぷふっ!蚊に刺されてカインって・・・あっははははは!!」
クレス「面白かったかい?今のは中々の力作だったんだ」
ミント「・・・クレスさんが駄洒落で自信を付けちゃいました・・・」
カイン「どんな神経持ってたらそんな駄洒落を自信作って言えるんだ」
〜風鈴山〜
「なんか安らぐ〜〜」
ルイが目を閉じ耳を澄まして言った。辺りからは心安らぐ風の演奏が流れている。
「この奥に風の精霊・シルフが棲んでいるという噂があるんだ」
クレスの言葉にカインは訝しげな表情でソーサラーリングを見つめる。
ソーサラーリングはまだ何の反応も示してはいない。
「イアンの奴、粗悪品を渡したのか」
ソーサラーリングを見つめながらカインが呟く。と、ミントが言った。
「イアンさんって、確か世界樹の精霊さんですよね?そんな方が粗悪品を渡すなんてないはずですよ」
「けど実際、ここまで精霊に近づいてんのに反応はまったくない。それともここにはいなのか」
「考えてても始まらないよ。とりあえず奥まで行ってみよう。そうすれば
精霊もその指輪の事もはっきりとするんじゃないか?」
クレスの言葉に皆は賛同を受け先へと進んだ。途中多くのモンスターが襲ってきたが、
4人は冷静に対処し奥へと進んでいった。
——————————最奥——————————
—ビュオオオォォォォォオォ!!!—
「風すごーーい!!」
「皆!!吹き飛ばされないように気をつけるんだ」
一番奥まで来た4人は辺りを見渡す。風は強くなっていくばかりで別段何か特別ない。
風は4人をこの場から遠ざけようとするかのように吹き荒れる。
—・・・・さい—
「何か言ったか!!?」
カインは声が聞こえたのでそう叫ぶが、誰にも聞えていない。
むしろこの風の中、どう叫ぼうが聞えはしないだろう。だが、カインの耳にははっきりと聞えた。
—風に身を任せて下さい。そすれば彼方たちを私の所まで導きます—
カインはその後は何も考えなかった。声の導き通り身体の力を抜き風の流れるままにした。
————————————————————
「んん・・・ここは?」
目の覚めたカイン。辺りは肌を擽る微風が吹く洞窟のような場所。
立ち上がり辺りを見るが、皆の姿が見えない。一瞬最悪の状況を想像したカインだが、
すぐにその想像はかき消えた。
—大丈夫ですよ。皆さんは無事です—
声と共にイアンの時と同じ空間の歪みが現れ、そこから小さな少女のような格好をした
人物が現れた。カインはすぐにそれが精霊と認識する。
「あんたが風の精霊・シルフか」
—はい。そうです。話しはイアンから伺っています。カインさん—
シルフは優しく微笑むと目の前に緑色をした結晶が現れた。
—それが私のマナの欠片『ウィンド・オーブ』です—
カインはそれを手に取ろうとすると、ウィンド・オーブはその手を避けるようにシルフの元へと戻っていく。
—これをお渡しする前に訊きたい事があります—
「何をだ?」
—貴方はこの世界を滅ぼそうと本気で考えていた。・・・今もそうですか?—
自分は試されている。カインはそう思った。イアンはマナの欠片を『核』と言っていた。
それだけこれが精霊にとって大事なものと言うことだ。それを自分に渡すに値するからどうか、試されている。
暫く経ってから、カムイは口を開いた。
「ああ。この方法でもしだめなら、俺はもう一度世界樹の所に行き、あの樹を真っ二つにするつもりだ」
—そうですか。あなたの本心を聞けて少しほっとしました—
シルフはそう言うとウィンド・オーブをカインの元へと運ぶ。
「あんな回答でよく渡す気になれたな」
カインの言葉にシルフはにっこりと笑った。
—どんな答えでも渡すつもりでしたよ。私が問うたのは単純にあなたの気持ちを知りたかったからです—
「そうか。じゃあ、これは貰って行くぜ」
カインがオーブに手を伸ばすと、霧散しマナ化するとソーサラーリングの中へと入って行った。
—出るときはそこの歪みから出てください。そうすれば仲間の元に戻れます—
「助かる」
カインが洞窟から出て、一人になったシルフが呟いた。
—イアンが彼にこの使命を任せた理由。なんとなく分かりましたよ—
- Re: テイルズオブザワールド ( No.9 )
- 日時: 2010/12/28 10:29
- 名前: アビス (ID: U3CBWc3a)
「カイン!!カイーーン!!」
出る限りの声で叫ぶルイ。激しい突風が止んだ後、辺りにカインがいない事に
気が付いた3人は必死になってカインを探していた。
「どこに行ってしまったんでしょう?」
ミントが心配そうに言う。クレスも不安そうな顔をして
「やっぱりさっきの突風で下に落ちたんじゃないか?」
奥地は岸壁のようになっていて、一歩踏み間違えれば奈落の底に落ちるようになっていた。
クレスはその奈落の底をみつめる。底はまったく見えない。落ちたらまず助からない高さだ。
「もしそうだったら・・・」
「だいじょうーぶだって!!」
クレスの言葉を遮るようにルイが声を上げた。
「風に飛ばされたくらいで死ぬようなカインじゃないって。
きっとその辺で昼寝でもしてるんだよ、きっと。
おーーい!カイーーーン!!起きろーーー!!!」
「うるせーな。まず寝てねーよ」
「ひゃあ!!」
突如後ろからの応答にルイが悲鳴にも似た声を上げる。
「び・・びっくりした〜〜。もう!!いきなり出てこないでよ!!」
「あ〜〜、うるせーな。静かにしろ」
カインとルイが言い合っているとそこにクレスとミントが混ざり込んできた。
「カイン。無事だったんだな!」
「ああ、まあな。実は・・・」
カインはそこで自分がどこに行っていたのかを話した。
ミントとクレスは訝しげな表情で聞いていたが、ルイはすんなりと受け入れていた。
「あ〜〜あ。私も精霊さんに会いたかったな。・・・お〜〜い、精霊さ〜〜ん。
出てきてくださ〜〜い。ほら〜〜〜」
空に手を振り呼ぼうとするルイの姿を見て、カインはため息を一つ。
「阿呆か。そんなんで姿見せるなら態々こんな回りくどい事はしないだろ?」
「・・・ぶ〜〜、何さ。自分は精霊さんに会えたからって」
プンスカし始めるルイは置いといてカインはソーサラーリングを眺めた。
これに確かにシルフのマナの欠片『ウィンド・オーブ』が入ったはずなのに、未だに何の反応もない。
「へ〜〜。ソーサラーリングってオーブの保管庫の役割も兼ねてるだね〜〜」
いつの間にかカインの後ろにいたルイがソーサラーリングに触れる。
—チカッ—
「何だ!?」
ソサラーリングが突然光出したと思ったら光は上空に上ったと思ったら、それはカクンと方向を変えた。
「な・・なになに今の!?」
ルイが軽く興奮状態で言った。それを見たクレスが
「大丈夫かいルゼス。何か今光ったけど?」
クレスの言葉にルイは首をかしげた。
「光ったのはこっちの方だよ」
「え?・・・・そうっだったかな」
クレスも同じように首をかしげる。
「もう呆けが始まったか」
「ま・・まだ僕は18歳だよ!!」
「大丈夫ですよクレスさん。私、お年寄りの介護は得意ですよ」
「ミ・・ミントまで・・・・。・・・ところでさっきの光は一体?」
話をすり替える様にクレスが言った。先ほど飛んで行った謎の光についてだ。
「おそらく、今のがソーサラーリングの機能の精霊の位置を教えるって奴だろうな。
飛んで行った方向は・・・・・南東か。クレスたちの村の方角だな」
「じゃあ、僕たちの村にも精霊が?」
「いや、光はもっと伸びていた。さらに南東ってことだろ」
「私たちの村から南東といえば、この辺りでは一番大きな町『ザーフィアス』がありますよ」
「じゃあ、次の目的地はザーフィアスだね」
ルイの言葉にカインは頷いた。
「取りあえず一応僕たちの村に戻ろう」
——————————トーティス——————————
「答えろ。一体風鈴山で何をした?」
「けっ!!てめーみてーな奴に誰が教えるかよ!!」
チェスターが謎の男と話している。だが、ただ単に向き合って話しているわけではなく、
チェスターはぼろぼろで膝を着いている。男は身体を宙に浮かせ威風堂々と構えている。
「そうか。ならばこの村に用はないな。消えろ」
男が掌をチェスターへと翳す。するとその手が凄まじい光を放ち始めた。
「ぐっ!!」
「チェスター!!」
アーチェがチェスターに駆け寄る。
「く・・来るな!アーチェ!!」
それを必死に止めるチェスター。
「終りだ。ダオス・・」
「鳳凰天駆!!」
—ドォォオォォン!!—
「大丈夫かチェスター!!」
「クレス!!」
間一髪のところでクレスが現れた。村に戻る途中、何か激しい音と共にクレスの胸に
とてつもない何かを感じ取り、急いでトーティスに戻ってきたのだ。
そこに遅れてやってきた3人が加わる。
「ダオス!!この国の王であるお前が何故こんな処にいる!!」
「王?・・・じゃあ、こいつがデリスの」
剣を握る手を強めるカイン。
「何故ここにいるかだと?分からないのか。この村にはあの山の管理を任せていたはずだ。
誰にもあの山には近づけさせるなと。そのはずがあの山で起きたあの光。
・・・答えろ。貴様らは今までどこに行っていた?まさかあの光の原因は貴様らか?」
ダオスの目が鋭く強いものへと変わる。そこに立ちあがったチェスターが前へ出た。
「偉そうな口叩きやがって。実際てめーがこの村に何かしてくれたかよ?
王だからって調子に乗ってんじゃねーぞ!!この村にてめーの言う事を聞く奴なんざ一人も・・・」
「黙れ」
ダオスの言葉が終ると同時にチェスターの身体が吹き飛ばされた。
「チェスター!!」
「さあ答えろ。貴様ら、あの山でなにをした?」