二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- イナズマイレブン 私と世界の仲間達2
- 日時: 2013/05/06 15:33
- 名前: 薔薇結晶 (ID: vaXSOZHN)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=past&no=18094
「わたせか」の第2スレです!
第1スレの続きはこちらで続けようと思います!
前の「私と世界の仲間達」は参照の方にあります!
では、女王様の紹介です。
ジュリア・クラウン(ジュレール)
世間一般ではドイツ人と日本人のハーフと言われているが実際は赤子の時に、地上へ落とされた天空の使徒で、ギュエールの姉。金髪の長い髪と、サファイアの様な蒼い目が特徴。性格は冷徹冷静、その上に毒舌だが、優しい1面や、涙もろい1面もあったり。リトル・クラウンの第1期生のキャプテンであり、アメリカ代表チームユニコーンのキャプテンでもある。優峰財閥の跡継ぎ。14歳の時に死んだと思われているが、生存説がある。
☆*****☆ストーリー☆*****☆
◆「私と世界の仲間達」
第1スレの続きより始まります。
第3章(全100話)
第65話 「襲撃」・・>>10
第66話 「銃撃の傷」・・>>14
第67話 「少女ミーシャ」・・>>15
第68話 「ミーシャの正体」・・>>51
第69話 「親族会議・前編」・・>>69
第70話 「親族会議・後編」・・>>106
第71話 「捜索」・・>>132
第72話 「散った花」・・>>188
第73話 「行方不明」・・>>213
第74話 「ガルシルドの逮捕」・・>>229
第75話 「王者VS稲妻」・・>>230
第76話 「脅迫状」・・>>233
第77話 「コトアールエリア、襲撃」・・>>241
第78話 「打倒ガルシルド」・・>>243
第79話 「ガルシルドへの復讐・前編」・・>>251
第80話 「ガルシルドへの復讐・中編」・・>>257
第81話 「ガルシルドへの復讐・後編」・・>>258
第82話 「円堂大介のゲームメイク」・・>>267
第83話 「女王は『速い事』がお好き」・・>>269
第84話 「薔薇の中の声」・・>>270
第85話 「逮捕の瞬間」・・>>271
第86話 「ロココ」・・>>272
第87話 「君とは帰らない」・・>>275
第88話 「タイタニックスタジアム」・・>>292
第89話 「決勝戦、開幕」・・>>295
第90話 「諦めの心」・・>>298
第91話 「進化の可能性」・・>>306
第92話 「大波乱の決勝戦・後半」・・>>310
第93話 「世界一」・・>>311
第94話 「3発の銃声」・・>>314
第95話 「仲間の優しさを感じた」・・>>318
第96話 「安らかに眠れ、薔薇の女王」・・>>323
第97話 「『彼女』の思い出話」・・>>326
第98話 「“幻獣の舞”」・・>>333
第99話 「世界での混乱」・・>>336
第100話 「最後に」・・>>337
最終章
予告『緑の狩人』編・・>>04
予告『桃色の催眠術師』・・>>79
予告『黒の騎士』、『白の将軍』・・>>199
各チームのキャラクター・・>>200
最終章重要キャラクター・・>>360
第0話 「消えた遺体」・・>>340
第1話 「破滅の使者」・・>>344
第2話 「『リトル・クラウン』再結成」・・>>351
第3話 「明日の朝一に」・・>>352
第4話 「ダニエル・シャルソン」・・>>358
第5話 「サクラの誘拐」・・>>359
第6話 「主」・・>>363
第7話 「焼けた街で」・・>>365
第8話 「“空間の必殺技”」・・>>368
第9話 「形見の技」・・>>375
第10話 「催眠術師からの挑戦状」・・>>377
第11話 「もう1人の姫」・・>>383
第12話 「永久に、おやすみ」・・>>396
第13話 「本気じゃない」・・>>398
第14話 「異変の前兆」・・>>415
第15話 「鍵穴」・・>>421
第16話 「女王生存説」・・>>425
第17話 「優峰財閥」・・>>428
第18話 「優峰牡丹」・・>>431
第19話 「生と死の可能性」・・>>432
第20話 「『灰の永久戦士』」・・>>434
第21話 「希望が途切れないように」・・>>447
第22話 「開かない鍵」・・>>454
第23話 「天使の悪戯」・・>>461
第24話 「世界破滅の首謀者」・・>>465
第25話 「いざ雷門中へ」・・>>472
第26話 「再戦の訪れ」・・>>480
第27話 「堕天使の妹」・・>>502
第28話 「3人目の女神の目覚め」・・>>509
第29話 「『小さな冠』VS『緑の狩人』—前半(1)」・・>>529
第30話 「『小さな冠』VS『緑の狩人』—前半(2)」・・>>530
第31話 「『小さな冠』VS『緑の狩人』—後半(1)」・・>>535
第32話 「『小さな冠』VS『緑の狩人』—後半(2)」・・>>536
第33話 「女王の意図」・・>>560
第34話 「思い深き廃墟」・・>>577
第35話 「桃薔薇の頂点の桜」・・>>588
第36話 「心の槍」・・>>601
第37話 「決意」・・>>615
第38話 「残忍な取引」・・>>616
オリジナル必殺技(採用決定)
☆必殺技・FC技募集☆・・>>384
月影・・>>385 fate・・>>386
向日葵s・・>>387 阿修羅・・>>388
水野ミミ・・>>389 アーシェ・・>>405
アーシェ>>405 さくら・・>>414
◆GO連載 タイトル未定。
主人公変える事にしたので…、少々お待ちください。
敵チームの女子選手予告・・>>545
☆*****☆短編☆*****☆
誕プレ小説『君不足。』(さくらより)・・>>90
↑の続編『ごめんなさい』・・>>95
ミニの誕プレ『ユニコーンの朝食時間』・・>>184
バレンタインネタ『ココロからの感謝』・・>>201
さくらの誕プレ『また来年、この地で』・・>>291
卒業祝い短編(さくら)『ハッピーエンドはまだこの先』・・>>558
参照10000超記念『貴方へ捧げるヴァイオリンソナタ』・・>>614
☆*****☆その他☆*****☆
「わたせか」検定!・・>>35
↑の解答・・>>50
☆*****☆*****☆*****☆
スレ作成日 12/27 by薔薇結晶
↓お得意様、ってか神様↓
*さくら(親友を超えたまた新たな関係の女神様。この子は見習うべきだ。)
*ユキナ(何か…好きなアニメが結構被って話が合う。この子も神だ、女神様だ。)
*ミニ(同級生で気が合う。そして素晴らしい文才の持ち主。)
*アーシェ(この子は素晴らしいね。とりあえず文才がヤバいわ、私と違って。)
*風風(バレエでストレス発散するようなすごい人。もちろん小説も素晴らしいよ^^)
*月影(1個下の超天才児wwこいつ想像力パネェんだよ!!)
*水野ミミ(2つ下だったかな?この子もまぁ小説の完成度と言ったら…恐ろしい。)
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124
- Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.556 )
- 日時: 2012/03/08 14:50
- 名前: りむう@薔薇結晶 (ID: 1EjfiyJS)
- 参照: http://bluerosebreak.blog.fc2.com/
さくら>
か、書いてくれるのね!!
さすがさくら!太っ腹ァ!←
こ、高校受験の事は言わないでくれ←
昨日の晩に19年の理科の過去問やって凄惨な出来だったんだぞ←
まぁ志望校が2つあるけどな、どっちも偏差値は低めだから…
どっちかには受かるはず!!← でも片方は若干荒れてるけど((
でもなー、荒れてるのと違う方の高校行かないと液晶付きのペンタブ買って貰えないのよね。
だから頑張ってます。ちまちまと。
はい、受験頑張ります。
カキコは卒業しないよ!……多分←
- Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.557 )
- 日時: 2012/03/08 21:02
- 名前: さくら (ID: te9LMWl4)
- 参照: http://mb1.net4u.org/bbs/kakiko01/image/40jpg.html
え、太っ腹?そうだ、もっと褒めてくれ!
そして貶すんだ!でも私御腹に脂肪は溜ってないからな!違うからな”デブちゃうで!
私も今の実力だから…^^;
結構偏差値低めの高校行こうと思ってる。
ってか行かないと受からんw
虹彩「笑い事じゃないわよ」
ペンタブ買って貰えるのか?
じゃあその高校頑張らないとね!!
ペンタブは良いぞー。
もうスラスラスラリと滑らかに描ける。
⇔「カキコは卒業しないよ!……多分←」
や、やめてくれい!多分ってちょwおまw
- Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.558 )
- 日時: 2012/03/11 18:18
- 名前: さくら (ID: te9LMWl4)
- 参照: 連レス御免!卒業短プレ載せに来た!((帰れ
「嗚呼、卒業しちゃったなぁ、」
そう呟いて、隣に居た先輩が笑った。
瞬間、俺の中の奥底で静かに眠っていた何かが咲いた。
+
「南沢さん、私立行くんすよね」
「ああ。サッカーの名門だそうだ」
「でも流石っつうか、何つうか。南沢さん上手いですもんね」
「まぁな」
「否其処は否定しろよ」
「は?」
雷門中学3年の南沢さんは、雷門サッカー部1軍のエースストライカーだ。エースなだけあって、やはりサッカーは上手い。
だが、何かと内申を気にする面倒な人でもある。こんな事をあの人の目の前で言えば命が危ういが。
因みに俺は同じ雷門サッカー部1軍のFWだ。元々から運動神経が良かった俺は、大好きなサッカーで転がる様に一軍に仲間入りをした。
南沢さんとはその時に出会ったんだ。“ソニックショット”とネーセンはダサく、強そうな感じがしない南沢さんの必殺シュートは、数々のゴールに打ちつけられている。
紫色の髪を爽やかに靡かせ妖しく笑う度に外からの黄色い完成が絶え止まない。神童と良い勝負だ。
同じFW同士、気が合った。先輩の中で一番仲が良いと言えば一番に南沢さんの名前が思い浮かぶ。
「本当に、卒業したんですね」
そんな南沢さんは、今日此の学校を卒業した。
此れから何時も通りに此の人とサッカー出来なくなるのは辛い。だがもう南沢さんとは今みたいに会って話す機会も無くなる。
所詮俺と南沢さんは部活仲間だ。同い年でも無ければ幼馴染などでもない。只の、部活仲間だ。言い換えれば只の先輩後輩だ。
そりゃあ南沢さんと会えないのは辛い。一緒にサッカー出来なくなるのは辛い。
だが泣けない。泣いて「行かないでくれ」なんて頼めるはずも無い。そんな女々しい事、男の俺がするなんて、恥ずかし過ぎる。BLかっての。って此れ、BLじゃんか。
「おい。倉間お前、俺と会えなくなって寂しいだろ」
「は?寝言は寝て言って下さいよ」
本当、最強コマシ男だ。此の歩く18禁男め。
ってかもう南沢さんの存在自体がエロいんだ。何だよ紫髪って。明らかに妖しいじゃないか。
それに南沢さんはその艶のある声で変な口説き文句を並べて来る。黄色い声を出す女子もそんな時だけは顔を真っ赤にして俯くんだ。
あーもうイライラして来た。何だよこの感情、俺らしくも無い。
寂しい訳が無い。こんな事でわーわー泣いてたら女々し過ぎて恥ずかしいの域を超えてる。神童じゃあるまいし、此れ位で寂しいなんて思ってない。
だがサッカー出来なくなるのは嫌だ。此れは寂しいに分類されるのだろうか。俺は他の誰でもない、南沢さんとサッカーがしたい。
俺は外見はツンツンしている様だが、今の俺の中身はその動揺や恥ずかしさ、辛さ、高ぶる感情を押さえ込むので精一杯だ。
南沢さんは案外鋭い人だから、悟られない様に気をつけないと。
「俺は、嫌だな」
「え?」思わず間抜けな声が出た。此れは声と言えるのか判らんが。
南沢さんの急なカミングアウトに俺の脳ミソは着いていけない。
「俺は、お前と別れるのが嫌だな。お前が居ないと思うと、寂しい」
本当に如何しちゃったのか此の人は。卒業という意味に着いていけていないのか。押さえつけてバットで殴れば正気に戻るだろうか。
だが何時もの妖しくへらへら笑った表情とは遠く懸け離れた真面目な趣で此方を凝視してくるものだから、一回ゴクりと唾を飲み込んだ。
「お前とサッカーが出来なくなるから、そういう意味じゃない。お前の全てが、寂しい」
傍から見れば凄く口説き文句を言っているように見えるが、今はそれどころじゃない。
凄く、物凄く心臓がバクバクオーバーヒートして止まってくれないのだ。
…あ、でも完全に止まってしまっても困るが。
バクバク、バクバク、
心臓が痙攣を起こしたかの様に上下に激しく揺れ動く。
俺の頬は既に紅潮しているだろう。そんなの自分でも判る位だ。多分、予想以上に紅くなっているに違い無い。恥ずかしい、そう思うともっと紅潮する頬が伺えた。
南沢さん、ついに男にまで手を出すようになったのか?それとも元々ゲイだったのか。どちらにしろ、俺の心臓は落ち着く事を知らない。
「お前だって、そうだろ?」
急に覗かれた俺の左目。前髪をそっと手で掬われ、俺の左目が露わになる。
左目の下の頬は、これまた凄く紅潮していただろう。
その証拠に、
「だってお前、顔真っ赤。」
こういう南沢さんの証言があるのだから。
「え、俺が?南沢さんの事を?」
「ああ。らしいな」
「らしいなって。でも待って下さい。俺男っすよ?ゲイじゃないはずです」
「恋愛に性別なんて無いだろう」
「大有りな上に、此れ恋愛だったんすか」
でもその時の俺は、自分の気持ちに気付いていない事さえも、気付いていなかった。
まさか、失ってからそのモノの大切さに気がつくなんて、どんな理不尽な話だ。大好きだった南沢さん。そんな南沢さんに対する俺の感情が、何という名なのかは、俺だけの秘密だ。
+
「来年は俺、南沢さんと同じ高校行こうかな」
少し今の俺の頭では難しい所だが、何とかなると思う。
南沢さんと同じ高校受けて、もし受かったら一緒にサッカーでもしようか。
俺は最後まで、泣かなかった。
(( ハッピーエンドはまだこの先 ))
240310
今日卒業式だった。
りむう@薔薇結晶に捧げます。一日遅れたけど御免ね。卒業おめでとう。
卒業企画だよー!!
南倉です。BLで御免よ。最近南倉にハマってるんだ(((
りむう以外無断転勤禁物です。
- Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.559 )
- 日時: 2012/03/14 18:21
- 名前: りむう@薔薇結晶 (ID: vdS42JZF)
- 参照: http://bluerosebreak.blog.fc2.com/
さくら>
南倉…だと!?
ってか南沢さんいいなー。私学行けるとか羨ましい。
私学とか死んでも行けないわー。
ありがとう^^
めっさ嬉しいよw
短編書きたい。
- Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.560 )
- 日時: 2012/03/16 11:30
- 名前: りむう@薔薇結晶 (ID: vyKJVQf5)
- 参照: http://bluerosebreak.blog.fc2.com/
第33話 「女王の意図」
「準備は出来たわ、ジュレール・ブルーローズ」
アメリカのとある公園の一角。
グラウンドがひとつ。
「…ご苦労様。……叩き潰しなさい、メアリー」
はためく星条旗の元で、1輪の蒼い薔薇は姿を晦ました。
桃色の薔薇達は、風に花弁を攫われながら、彼らを待つ。
「アメリカ?」
円堂が自らの祖父に尋ねる。
それに円堂大介が応える。
「そうじゃ。襲撃が既に3件ほど起きている」
「3件も…」
「それは全て、『桃色の催眠術師(ピンカースリープ)』によるものだ」
「…メアリーか…」
「彼女だけじゃない、サクラだっているし、ターニャだっている」
『リトル・クラウン』の専用機内で様々な憶測が飛び交う。
「着いたらウォーミングアップの後すぐ試合になるだろう。万全な体制で試合に臨めるように、体調管理に気を付けろ」
シャルソンの一言で、選手の目的が決まった。
—————“『桃色の催眠術師』に勝つ事”だ。
ガチャッ…
飛行機の扉が開き、アメリカの空気を吸う『リトル・クラウン』。
そして、周囲の異変にはすぐに気が付いた。
「…空港の係員が誰1人居ない…」
「本当だ…」
「既にこの町は襲撃を受けて、…敗北している」
シャルソン監督が低いトーンでそう言った。
ざわつく機内。頭をよぎる不安。
「大丈夫だ!俺達が勝てばいい!!」
円堂が大きな声でそう言った。
それを聞き、選手は全員頷いた。
いざ、決戦へ。
「どうしてアメリカを襲おうと?」
蒼い薔薇が咲き乱れるこの地に、異色の薔薇が咲いていた。
その色は、蒼より紅い、紫。
「スカーレット。…そんなことを聞いて何になるのかしら」
「アタシの中にある疑問が1つ晴らされる」
「そんな事だけ?」
「あぁ、そんな事だけさ」
あっさり『紫の悪魔(ヴァイオレットデビル)』のキャプテン、スカーレットが答えてみせると、渋々『蒼の天使(ブルーエンジェル)』のキャプテン、ジュレールは答えて見せた。
「……アメリカに、もう反乱出来るようなプレーヤーは居ない」
「それは世界各国同じだろ?」
「そうね」
「だったら…どうして」
「……、はっきり言ってしまえば」
「私にとって、アメリカに利用価値は無いと思ったから」
普段からは考えられない様な声のトーンで、はっきりとそう答えた。
それを聴いてスカーレットは。
「…どっちかって言うと、アタシよりアンタの方が充分悪魔だろ…」
「そうかもね。……そう思われても仕方ないわ」
「あと、」
と、付け足す様にスカーレットが切り出した。
「何であのお姫様を連れ込んだのかも教えてもらいたいね」
「あぁ…、それ私のチームのメンバーからも言われるわ」
「え、…同じ天使の中でも聞かれてんのかよ?」
聞かれた質問に飽きれた様に返すジュレール。
その反応を見て意外そうな顔でスカーレットが聞き返す。
「で、何で引き込んだ?」
「…考えても見なさい。私は2年前に死んでるのよ?その私が眼の前に居たら、貴女どう思う?」
「つまり…お前心理作戦で引き込んだって事か?」
「それに彼女は世界で指折りのプレーヤーのプレーを間近で見続けてきた。ボールにも触れてきた。しかもサッカーセンスもあるのよ?それに『桃色の催眠術師』はどうもはっきりしないチームだったけど、彼女が入った事によって、どうにもならなかった弱さが消えた」
淡々と説明をするジュレール。
それを聞きながら、大体彼女の意図が読めてきたスカーレット。
「『桃色の催眠術師』を変えた桜吹雪ねェ…、そんな作用があったとは」
「そしてやはり彼女のプレーは見続けてきたあるプレーヤーのものに徐々に近づいてる。スピードは流石に彼程は無いけれどね」
「『白い流星』か…」
「その通り。それに彼を惑わし、プレーに集中させなくするトリガーになる」
「もしかしたら『黄色の姫君』すら超すかもしれないわ。彼女1人だけでもね……!」
ニヤリと笑みを浮かべると、軈て世界にすら響きそうな大きな笑い声に変わっていった————————
第33話 終わり
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124
この掲示板は過去ログ化されています。