二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- もしブルーベル村の牧場主が花屋の大好きな『ネコ』になったら
- 日時: 2011/06/20 18:14
- 名前: 柊 (ID: PAXvZ3n.)
こんにちわ!柊です
「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」を、(題名だけ)ふたご村にしてみた小説が、この
「もしブルーベル村の牧場主が花屋の大好きな『ネコ』になったら」
です!!!!
まぁ、話の内容はそのままで、女主人公がある朝目覚めたとき、ネコになっていたというものです
そのときカミル君はどうするのか!?そしてなんとこのはな村には「アイツ」もいるんです!
なんかベターな話になるかもしれませんが、よろしくお願いします!
女主人公と「アイツ」は、公式名で書いていきますね^^
- Re: もしブルーベル村の牧場主が花屋の大好きな『ネコ』になったら ( No.1 )
- 日時: 2011/06/20 19:12
- 名前: 柊 (ID: PAXvZ3n.)
#1
秋の月 24日(木)
こんなこと言ったら、絶対に馬鹿にされる……そう思ったことはありますか?
こんな姿見られたら、絶対に変人だと思われる……そう感じたことってありますか?
……え? なんでこんなことを急に訊くかって……? それは——
「…………………………………何、この『耳』…………?」
それは——今私がそんな姿になっているからですよ!
「うっわあああぁあぁぁぁああっ!」
ぎゃあああああぁぁあぁああっ!
私は家の中で絶叫した。ついでに、心の中でも。目の前にある鏡が割れそうなくらい叫んだ。
だって! この耳! 何!?
何で頭に2つ付いてるのよ!? しかも動くし!
そして私はあることに気付いた。
もう鏡を見たくないので、目を瞑った。
「ってことは……もしかして!」
私は顔の端の辺りを手で触る。そう、本来、形は違うが『今頭に付いている物』がある場所だ。
「え……ええええっ!?」
何で!? え、ちょっと嘘でしょ!?
「耳が無い————!」
私は再び叫んでしまった。
……いや違う。耳はちゃんとある。……頭の上に。
いや、そうじゃなくて! 何でこんなことに!?
「……そうよ、これは夢よ……」
そう、そうだ。これは夢。ただの夢。
ものすごく、痴漢のオジサンを殴ったときに手にそのときの感覚が残るくらい、すっごくリアルだけど、ただの夢!
今、私はベッドの中で、『すーすー』と寝息を立てながら……いや、もしかしていびきかもしれないけど……とにかく、今私は寝てるのよ!
「さぁ、気を取り直して寝癖を直しましょー」
私は少々重く感じる瞼を上げた。
「…………って……やっぱ夢じゃない——!」
鏡に映るのは、確かに『私』。
昨日とたいして身長も体格も髪の長さも変わっていない、いつもの『私』。
だけど、違っていることが2つあった。
1つは、『人間の』耳が無いこと。
そして2つ目は————
頭に『ネコの』耳が生えていたことだった——
- Re: もしブルーベル村の牧場主が花屋の大好きな『ネコ』になったら ( No.2 )
- 日時: 2011/06/20 20:04
- 名前: 柊 (ID: PAXvZ3n.)
#2
「ニ……ニィちゃ〜ん、おはよう〜」
「ニー……」
ネコのニィはまだ眠たそうに鳴いた。
「フフフ、ニィちゃんは本当に可愛いなぁ〜」
……いつもの私なら、間違いなくこう言うだろう。
だけど、今日は違った。
「ほらニィちゃん、は、早く起きないと……ね……うん」
頭を数回撫でてあげると、ニィは「ニャ〜ン」と鳴いてあくびをした。
「よしよし。じゃあ、早くご飯を食べようか……」
「ニー」
そうそう、早くえさ箱のところへ行ってくれ!
そしてこっちを見ないでよニィちゃん!
「………………ニ?」
しまった……って、もう遅いし———!
気付くと、ニィは私を見上げていた。
いや、正確には、『私の頭に付いている自分とお揃いのもの』を見ていたのだが。
「あーコレね! 昨日フーチョさんのお店で買ったの! どう、可愛いでしょ? ニィちゃんとお揃いだよ、ホラ!」
その瞬間。
ニィは『お揃い』という言葉に反応したのか、目を輝かせて飛びついてきた————頭に向かって、綺麗な歯を見せながら。
「いっ……! 痛あああぁあぁ————っ!」
本日4度目。
私はまた絶叫した。
——ブルーベル村にて——
うぅ……今朝は散々な目にあった……。
あの声、村の皆に聞こえてたらどうしよう……。
「何だかなー……」
とりあえず今はいつも通りの服に着替え、例の『耳』も帽子で隠している。
……こんなのがどれくらい続くんだろう……。
もしかして、一生こんなのとか……? 最悪だ……。
「あ、サト! おはよう!」
背後から声が聞こえた。
振り返ると、そこにいたのは、茶色い帽子を被った男の子と、小さな女の子だった。
「あ、アーシュ君にシェリルちゃん! おはよう」
「サトさん、おはよ〜!」
そう言って、シェリルちゃんは頭を下げた。その仕草一つが、本当に可愛らしい。
「あれ? サト、どうしたんだい? その帽子」
いきなりですかアーシュ君!
どうしよう、まさか『ネコ耳を隠してるんです(笑)』なんて言えるわけないし、第一そんなこと言ったら確実に笑いものだ……。
「あ、あぁこれですか? ちょ……ちょっとしたイメージチェンジですよ、あははは……」
私は固いんだか柔らかいんだかわからない表情を作る。……きっと変な笑み浮かべてるんだろうな……。
「へぇー……。でもよく似合ってるよ。なんていうか……その……うん、可愛いと思う」
「ふえ……!? かわい……っ! そ、そんなこと無いですよ〜! あははははは」
『可愛い』って……! は、恥ずかしい……!
ていうか、これはあの耳を隠すためでして、決して『イメージチェンジ』じゃなく……!
「あれ〜? サトさん、顔赤いよ? 熱でもあるんじゃない? ……あぁ! お兄ちゃんも真っ赤だ! 大丈夫!?」
シェリルちゃんの言葉で、私はハッと我に返った。
……ホントだ、顔熱い。熱でもあるのかな?
「じゃあ、私はこの辺で……」
「あ、うん。じゃあ、頑張ってね!」
私は「うん」と言って手を振り、その場を去った。
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