二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 銀魂 〜楽しみは多い方が良い〜 ( No.143 )
- 日時: 2010/02/14 21:18
- 名前: 藤崎パン ◆i9wQCXHO3o (ID: OhjxYZN.)
- 参照: 桂が大っ好きなのに小説に出せない(泣) 別PCより
【あ、今日って(中略)祝おうか篇】
〜チョコだって貰いたい。だって男の子だもん。〜
「ん?」
そう言って机の隅に目をやるのは我等が真選組局長、近藤勲(半ゴリラ)。
「なんだ?この小包は?トシ、なんだろう?」
そう言って近藤は机の隅においてある小包を手にとって、『鬼の副長』こと、土方十四郎にたずねる。
小包は小さくて、中は見えないようになっている。
『局長』と書かれたラベルが貼られているだけの、シンプルな物だ。
「あぁ、その小包なら、俺ンとこにも届いたぜ。開けてみるといいさ。」
土方の頬は妙に少し上がっている。
「はぁ……こ、これはァ!」
小包を開けた近藤は声を上げた。悲鳴ではない。
歓喜の声だ。
中に入っていたのは小さなチョコ。★型が1つ、ハート型が2つ入っている。
「ま、まさかトシも?」
近藤が頬を上げながら聞くと、土方も親指を立てて、
「俺も貰った。つーか、置いてあった。」
と、誇らしげに言った。
「お、お妙さん……!!ついにチョコを……!!」「いや、悪ぃけどお妙さんはこんなにうまく作れねぇと思う」
「じゃじゃあ誰が……」
「決まってンだろ。かさh」
「キャッホォーイ!!」
バッターンッ! とふすまを倒して奇声と共に無理やり部屋に入ってきたのは、1番隊隊長沖田総悟。
「うわああああああっっ!!」
かなり驚いたのか、近藤はそのまま畳に倒れこみ、気を失ってしまった。
「ありゃ、なんでィ、ゴリラの死体が転がってらァ」
沖田は気を失った近藤(完全ゴリラ)をまじまじと見る。
「よく見ろ総悟。確かに人間だぞ」
「……あぁっ!近藤さァん!!土方ァァッついに血迷って近藤さんを……ッ!!許せねぇ!!」
「俺も色んなことが許せねェ。」
沖田の三文芝居にツッコミを入れると、土方は沖田の手に握られている小包に目をやった。
(コイツも貰ったのか……)
小包をしばらく見ていると、沖田はそれに気づき、土方の目の前でプラプラと見せびらかす。
「あっれー土方さん、チョコ、貰ってないんですかィ?土方さんて確かモテ男ですよねィ。
俺ァ貰ったんだけどな、チョコ。まァ1つですけど。
土方さんは1つも貰ってねェンですかィ?モテ男なのに。
あー、でもここは真選組だしなァ。」
「……………ッッッ!!」
土方は必死に堪えている。こんなことでキレては、沖田に乗せられるだけ。
それで堪えている。
「良かったら俺のあげましょうかィ?男モンで申し訳ねェンですが……」
そうやって沖田が小包を差し出したときだった。
土方の堪忍袋の尾は、ぷつり、と音を立てて切れた。
「俺だって貰ってらァ!チョコの一つぐれぇ!!」
土方は抜刀し、刀を振り回す。
沖田は面白がって部屋から出て行く。
「……………しまった………」
気づいたら、部屋は半壊していた。
土方も気絶しっぱなしの近藤を置いて、そそくさに部屋を出て行った。