PR
二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン〜地球を救え!狙われし少女とサッカー少年〜 ( No.2 )
- 日時: 2009/12/20 12:31
- 名前: 沙紀 ◆7/Kp.DKOrE (ID: 0cRf5/D/)
ep1
闇が溢れ返る夜。
静まり返った暗闇のトンネルの中、
たったったっ・・・
と走る足音だけが響いていた。
?「お父さん・・・」
少女の凛とした声が恐ろしいほど静かな空間に響いた。
少女はかなり走った様で、「はぁ・・はぁ・・」と息切れが激しかった。
少女はまた走り出す。
燃え上がるように赤い髪が、風になびいた。
前方に父親らしき影があった。
少女「お父さ・・・!!!」
少女は言いかけるなり、思わず言葉を失った。
そこにいたのは——————
この世の物とは思えないおぞましい面相をした男と、その男に首を締め上げられている父親。
少女「・・・・・・・・・!!」
男が振り向いた。
少女「!!!!!!!!!!!!!!」
少女は見てしまった。
その男———いや、宇宙人を。
宇宙人は少女を確認すると、腰から刃物を取り出し、まだ動いているかと思われる父親の胸に———
突き刺した。
血が噴き出す。
少女「っっ!!!!!!!!!!!!」
少女は叫ばなかった。
叫べなかった。
恐怖と絶望のあまり。
宇宙人はそんな少女を横目に、「ふふっ」とあざ笑い、フッと消えてしまった。
少女は血の海にうもれた父親に駆け寄った。
少女「お父さん!!お父さん!!」
血まみれになった父を揺さぶった。
自分も血まみれになったが構わない。
父親はピクリとも動かない。
脈が動いていないのを感じると、少女は絶望感に襲われた。
訳の分からない、分かりたくもない気持ちが押し寄せてきた。
少女「いやあああぁぁぁぁぁぁぁぁーっ!!!!」
父が死んだ。自分の目の前で。宇宙人に殺されて。
自分は何もできなかった———。
少女は叫び、泣き続けた。
自分の弱さと罪悪感、父が死んだ絶望感に縛られながら。
少女は泣き続けた。
夜が明けても、警察が来ても。
彼女の悲しみは、癒されない———
PR