二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン〜地球を救え!狙われし少女とサッカー少年〜 ( No.4 )
日時: 2009/12/20 12:34
名前: 沙紀 ◆7/Kp.DKOrE (ID: 0cRf5/D/)

ep3

午後の聞き込みが終わり、最強のエースストライカーはこの星凛町の唯一の中学校、「星凛中学校」にいることが分かった。

車で移動中でのこと。

ぽつりと吹雪が呟いた。

吹雪「最強のエースストライカーって雪城光聖の事だよね・・・」

一之瀬「そういえば・・・そうだね。でも、光聖は死んだはずだし・・・」

壁山「もしかして・・・光聖さんの幽霊とかっすかね!?」

円堂「おっ・・・おい壁山ぁ〜脅すなよぉ・・・もぉ」

壁山の冗談を真に受けて怖がる円堂に皆が笑った。

その中で1人、吹雪だけは複雑な顔をしていた。





聖凛中は結構大きく、校舎は木造の白いシンプルな建物だった。

正門で掃除をしていた少年に円堂が話しかけた。

円堂「あの・・・ここのサッカー部ってどこですか?」

少年「あっ!!円堂さんじゃないですか!!・・・あ、サッカー部ですね、ご案内します!!」

少年はテキパキと掃除道具を片付け、円堂達を校舎内へ案内した。

サッカー部の部室の扉を開ける。

キィッ・・・

中には背が高く、優しそうな少年がイスに座って書類を見ていた。

少年「新章先輩、お客さんですよ。」

新章はこちらに気付くとイスから立ち上がった。

新章「やぁ、はじめまして。僕はキャプテンの新章 裕樹。よろしく、円堂君。」

円堂「ああ、よろしく。・・・ところで、ここに最強のストライカーがいるって聞いたんだけど・・・」

円堂が聞くと、新章は即答した。

新章「それは多分、雪城君のことじゃないかな。」

財前「雪城って・・・雪城光聖の!?」

新章「いや、雪城君は違うよ。」

吹雪「・・・!」

新章「今校庭で特訓中だから、試合してみないか?」

円堂「ああ、ぜひお願いするぜ!!」

円堂が答えると、新章は微笑んだ。

皆が校庭に向かう。

吹雪「・・・悪いけど、皆先に行っててくれるかな?」

円堂「えっ・・・?まぁ、いいけど・・・遅れんなよ!!」

円堂が言うと、吹雪は「うん」と言って新章の残る部室へと戻った。



サッカー部の部室。

新章と吹雪。

重い沈黙が続く。

吹雪「・・・なんで言わなかった?」

新章「何をだ?」

吹雪「沙姫・・・いや、紗也のことだよ・・・」

新章「・・・・・・」

吹雪「どうして紗也が光聖の娘だって事を言わなかったんだ・・・!!」

吹雪は半ばキレ気味にいった。

新章「・・・言ったら何か変わるのか?」

吹雪「!?」

新章「言ったら紗也のトラウマが悪化するだけだ。何も変わらない。むしろ、悪くなる。」

吹雪「言ったほうが楽になる時だってあるだろ・・・雷門中の皆が信じられないのか?」

新章「いずれか彼女から明かす時が来るだろう。僕らはその時を待つしかない。あいつの病気のためにもな・・・」

吹雪は反抗できなかった。

新章「彼女は君の事を覚えている。・・・豪炎寺君はどうしているだろうな。」

吹雪「なんで・・・豪炎寺君が!?」

新章「豪炎寺君は紗也の良き理解者、とでもいっておこうか・・・」

新章はそう言って部室から出て行った。