二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケスペ†君と一緒に†47話UP ( No.554 )
日時: 2010/04/10 23:05
名前: 月音 ◆MoYaKs53do (ID: ixDFu4/i)
参照: 終わりへのカウントダウン。

#50 ひかり

「お爺ちゃん!!!」

ユウナは祖父の元へ駆け寄る


「……大丈夫、息はしてるよ。………結構危ないけど
……父さん、きっと今までの疲れとかが一気に身体にきたんだね……
僕は病院に行く。……皆は他の所有者を」

そう言い、ユウリは祖父を担いで言う
ユウナは後ろを向くと、4人は自分やポケモンを使って皆を担いでいた


「………うん!」


        ***



—病院

グリーン達は、直ぐに目を覚ました
一部は記憶が曖昧になっている人もいた


ユウナ達は皆が居る部屋に入る
そこには、白いベッドに上半身だけ起こしている8人が居た
ユウナ達が入ってくると、直ぐに反応してこちらを向いた

う……、とユウナの顔が強張る

「あ、の…………ごめんなさいッ!!!!」

バッ、とユウナは顔を下げる

「私の…私のせいでこんな目に遭わせちゃって……本当にごめんなさい……」


最後のほうは涙声になって上手く聞き取れなかったかもしれない、と思いながらユウナはギュッ、と目を瞑った


「………なんで謝るのよ」

え? と、ユウナは顔をあげる。そこには、自分に笑いかけている、仲間達の顔が


「ユウナは何も悪くない。あたし達はユウナを助けに行ったんだから
ユウナが謝る必要なんて、どこにも無いわ。ね?」

ブルーの問いに全員は頷く
ふぇ、とユウナは一気に涙目になり、絶えられなくなった涙がユウナの頬を伝った
涙はどんどん溢れていって、ユウナは手を顔に当てる

「ッ………ありが、とう…………!!!!」


        ***


その病室の外、ユウトは扉に背をかけていた
その顔は、憂鬱そうで


「………これで、もう終わったのかな………
俺が、ユウナが、過去で苦しむ理由……もうなくなったのかなぁ…………?」


そう呟いた言葉は、まるで自問自答のようで
そして、ユウトの瞳からも、涙が溢れてて
それに気付いたユウトは服の袖でゴシゴシと涙を拭くが、それでも涙は止まらなかった

まるで、今の今まで我慢していた「何か」が一気に溢れ出した様に
今まで、ずっと溜め込んでいたモノが、一気に溢れ出た



「……ッもう………俺が苦しんだり、泣く事を我慢すること………もう無いんだよねッ………!!!
…………ユウナが、もう心を閉ざす理由も、無くなった………
ユウナが、俺がッ……苦しむ理由は、もうッ……!!
ッ……ぅ、ぁッ………………」


泣く事に精一杯になったユウトは、そのまま重力に引っ張られるように、床に座り込んだ


—もう、苦しむ理由は、無いんだよ。


続く