二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂-剣の舞- 『影輝篇』 ( No.19 )
日時: 2010/02/13 13:34
名前: 椿薔薇 (ID: p4jphIw6)

第二話「殺し屋の血」

「あの殺し屋、剣か!?」
男達は気付くなり腰を低くしながらも刀を取った。

「有名人かァ?…てめーらをここで殺るのは姫に悪ィからなァ」
そういうなり剣を下ろし、姫を抱きかかえる
「姫、心配はいらねェ…すぐ真選組が来るだろうよ。それまでは目を閉じててくれよなァ」
自分の手を姫の目に重ね、見えなくすると剣は男たちを見て笑った。

「あ…あの」
姫は呟いたが何も言わなかった。

「クク…手加減なしだゼ」
そしてまた空いた手で剣を取ると、怯えながらも向かってくる男達を斬る。
道は悲鳴で溢れ、誰もがその場を離れて行った。

そこに、やっとか現れたのが
「何をやっている!!」
真選組だった。

「クク…やっとお出ましかァ?」
返り血を浴びた剣はその声に気付くなり血を拭い包帯で姫の服についてしまった血を拭いた。

「そよひめ様!!」
姫の姿を確認するなり刀を向ける。
だが剣は動揺せず姫の上に重ねていた手を取って下ろした…直後のことだった。
リーダー格の男が斬りにかかってきたのだ、姫に向かって。
歩き出した姫は悲鳴をあげてしゃがみこむ
真選組もその一瞬の行動に反応する

…が、振り落とされた刀は姫を斬ることはなかった。
「っ…」

「おま、!!」
そう、剣がかばったのだ。
剣は俊敏な動きで姫をかばったが剣を持ちあげる時間はないと悟ったようで自らの身体を使った。
醜い音が鳴るなり、血が止まることなくでてきた…
だが、剣は姫をすぐに抱えては真選組の方に走った

口から血を一度だけ出して。
「ってめーら本当に警察かァ?何やってる…」

「おい!大丈夫なのか?!」
すぐに剣を支えようとするがその手を振り払い
「俺ァ、大丈夫だ…これくらいならいつものことだからな」
その剣の言葉、行動に唖然。
…したが、それに気付いて剣が姫に何かやったということではないと分かったようでボロボロと涙を流す姫を受け取った。

男たちは真選組に確保され、連れていかれていく。
その姿を見た剣は手に巻いていた包帯で斬られた肩に巻きつける
「入った…な」
そう呟きながら歩き出そうとしたときだった

「おい!」
呼びとめられる

…が剣は振り向かず歩いて行く

「おい…あいつもしかして殺し屋の?」
後姿が見えなくなる。
剣は路地裏に入ると壁にへたっていた
「警察とかかかわりたくねェんだ…」

だが姫の声だけは聞こえてきた
薄らとだったが、泣きながらありがとう。と何度も言っていることが…