二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂-剣の舞- 『影輝篇』 ( No.41 )
日時: 2010/02/14 12:15
名前: 椿薔薇 (ID: p4jphIw6)

第三話「すれ違い勘違い」

その後、剣は『殺し屋剣』としての仕事にそのままの傷ついた身体で向かうこととなる…


「チェックメイト…」
その言葉と同時に剣の周りには血の塊が積み上げられた。
返り血に又にしても塗れ、斬られた肩から流れる血は留まる事をしらない…
「明るくなってきたな…」
仕事を終えたときにはすでに辺りは日に照らされていた。
裏の世界の住民にとって、あるまじきことだ。だが傷ついて真選組のこともあってか時間をくってしまっていた剣には無理もない

殺しの後を失くすためきていた着物を裏返して着ようと脱いだ時だった…
そのとき、殺し屋としてあるまじきことが起きてしまっていた…
「・・・」
一人の男が茫然とした顔で、額に汗を滲みだし顎を外しながら剣を見てくる。
両手にジャンプの山をぶら下げながら見る男、銀髪天パの…

その姿に気がついたのか剣は睨みつけるや否や着物を羽織るだけ羽織って、その男に向かって歩き出す
「見たかァ?…悪ィがこれを見た奴ァ、生きて帰らす訳いかねェんだ…」
片手に剣を手にする。
それを見るとその男は
「ちょ、ちょっとまて!悪かった!銀さん、見てないって!マジだから、うん!だから止めて!危ないよ、そんなの人に向けたら!!」
早口でそういうと、この通り。と土下座をする

「…警察はいるかァ?」
その姿のままで剣は路地裏から出ると道を歩くもの達を見る。
歩くもの達はその姿に、男と同じ反応をする。
「おいィィィ!!自分からいっちゃってるじゃん!え?何?んなことしたらここにいる皆ご愁傷様だよ!?」

その男を無視すると剣はまた路地裏に戻ってきては
「まだいねェようだ、おい…お前はここにいろよォ?動くんじゃねェ」
そういって奥に進む。

そこは、剣が殺った者が原型をとどめていない…血の塊が積まれている。
それを人目につかないところに隠す…

その間、その男は
「おいィ、なんだアレ!?いやというか、なんでこんなところで?!今産まれたとこですかァァ!」
…と一人で騒いでいる。

「煩ェぞ?もう大丈夫だぜェ…」
現れた剣に男はまた、茫然とした顔で

「鈍感…なの?え、なに?それは流石にないよねェ…てか何しに行ったのォォォ!それ着にいくんじゃねェの!?」
そう、二人の会話はすれ違いで噛み合っていなかった。
男は、女としてあるまじき姿に…
剣は、殺し屋としてあるまじきところに…

そのすれ違いが途切れたのは男の一言だった
「アレ?ちょっとまって、何その血ィ!てかスゲー垂れてるんだけどォォ!垂れてるって言うか拭き出してるって!!」
その言葉に
「あァ?…本当に見てねェみたいだな…じゃァもういいぜェ」
サラリとかわすと剣は血をまた口から出した。
…そのときだった。

「旦那の声が聞こえたのはここらへんな筈…」
と、路地裏に姿を現したのは昨夜にも会った真選組の沖田だった。

「っ、やべェ…またかァ…」
剣はしかめっ面をする。
「おめーは昨日の?待ちやがれィ!」
剣はその言葉に走ろうとおもったが先には隠した死体があるので進めず、舌打ちをする。

「え?なに、どういうこと?なんか置いてきぼりだよね銀さん…紹介もないし、男、男…見ればわかるってんだよォォ!!」