二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケスペ*:;;;:*足跡*:;;;:* ( No.5 )
日時: 2010/02/13 20:39
名前: 夢兎 ◆I74UefpcV. (ID: IjQjsni6)

第1話[汚れなき白]

南国の町、マサラタウン。
何もかもまっさらとして、〝汚れなき白〟である。

 「んー今日はどこに行く?」
 「まぁ散歩程度でどこか行くか? 特に何もなさそうだし」

適当に散歩をしていると、近くの草むらに子供たちが集まっていた。
紫のポケモン……ニドリーノの周りに数人の子供がいる。

 「くそう、またはじかれた!!」
 「よおし、今度は私の番よ!」
 「お前に捕まえられんのか?」
 「バカにしないでよっ!」

女の子がモンスターボールをニドリーノに投げるが、捕まらず。
どうやらニドリーノを捕獲したい子供が集まっている様子。

するとレッドはみんなの前に立った。

 「ハハハ、そんなんじゃダメだよ。ポケモンを捕まえたけりゃ、もっと弱らせてからボールを投げるもんだぜ」

レッドは「ちっちっち」と言いながら指を振る。
一見、見下しているように見えるが、もちろん実力はしっかりある。

 「行け、ニョロゾ! 〝水鉄砲〟だ!」

レッドはモンスターボールからポケモン、ニョロゾを出した。
そして技を繰り出す。

ニョロゾの水鉄砲で、ニドリーノはひるむ。
そしてモンスターボールを投げ、ニドリーノはボールに収まった。
捕獲完了、である。

 「へへへ! ニドリーノ頂き!!」

レッドはボールを子供たちに見せつけるようにした。
周りの子供は「すごえ!」「さすがレッドだ!」とわいわいしている。
ホワイトも、憧れの目でレッドを見る。


レッドとホワイトは、このマサラタウンに住んでいる。
この町のトレーナーで、レッドに敵う者はいない、と本人は言う。

ポケットモンスター……通称ポケモン。
ポケモンは、森や池に住む人間以外の生き物。

世界中でどのくらいの種類がいるのか、レッドもホワイトも知らない。
レッドは、全部捕まえてやる! と言うが……。

 「ポケモン……かぁ……」

ホワイトはポケモンを持っていない。

嫌いなわけでもなく、怖いわけでもない。
モンスターボールも一応持っている。
けど……どうしてか、捕まえるタイミングがつかめないのである。

そんな時、出た話題。〝オーキド博士〟だ。
町外れに住んでいるらしく、ポケモンに詳しい。

しかし、レッドは〝偏屈ジジイ〟とバカにする。

すると子供たちは、ポケモンに詳しい、という事を話した。

 「僕、どうしたら強くなれるか聞きに行こうかなぁ……」
 「ただのジジイだぜ、やめとけよ。ポケモンのことなら、このオレが教えてやっからよ」

その子は「うーん」と考え込んだ。
するとある一人の子が、博士の孫について話していた。
その孫は、博士に教わってすごいポケモントレーナーになったらしい。

 「孫……」
 「うん、ずっと留学してて、最近帰ってきたんだって」

ホワイトは〝オーキド博士とその孫〟に少しだけ興味を示した。
が、レッドは。

 「へんっ!! たとえどんな奴が相手だって、俺様の敵じゃないぜ!!」

レッドは自分に自信を持って、ボールに入ったニョロゾに言う。
今は夕方で、空には綺麗な夕日が浮かんでいた。