二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン〜無茶苦茶な妄想小説〜 ( No.168 )
日時: 2010/05/14 22:11
名前: 海風 奈義沙 ◆vC28/D3I26 (ID: Ru7e1uoX)

「あ、海風じゃん! おはよう。」
 と円堂は言ったが、ことごとく無視された。沢城は顔が真っ赤だ。さっきの話を聞かれたと思っているのだろう。
「なんだ……この人だかりは……」
 奈義沙は呆れたように言った。
「!」
 豪炎寺の方に目を向けると、すぐにそっぽを向いた。豪炎寺は目を大きく開いたまま固まっていた。
 二人の間の時間が止まった。
「どうしたんだ? 豪炎寺。」
 円堂は身動き一つしない豪炎寺が心配になった。
「いや、何でもない。」
 そう言って、豪炎寺は教室に入って行った。
「……。」
 奈義沙はくるりと後ろを向き、すたすたと歩いて行った。
「おい。海風。どこ行くんだよ? おーい。」
 円堂の声を無視しながら奈義沙は歩いて行った。
 それと同時に、豪炎寺が奈義沙の後を追いかけて行った。
「豪炎寺までどうしたんだよ! おーい、二人ともぉ! あと少しで授業が始まるぞぉ!」
 円堂はやはり無視された。


 ここは雷門中の屋上だ。
 そこに一人の少女が、遠くを見つめながら立っていた。
 バンッとドアが勢い良く開き、豪炎寺が入ってきた。
「おいっ!」
 豪炎寺の息は上がっていた。ハアハア言っている。
「なんだ……?」
 奈義沙は静かに言った。まるで、このことを事前に分かっていたかのように……。