二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】椿の化身は彷徨い続ける—。 ( No.32 )
- 日時: 2010/04/18 12:58
- 名前: Ive (ID: Rl.Tjeyz)
【四話】知られざる過去何の化身か椿花
「もしかして椿ってさー。」
「何じゃ?」
早朝、廊下を歩く二人の少女の姿があった。
「椿の化身だったりして?」
冗談半分で言った言葉にきょとんとしてから
「そうじゃが?」
何ともなく平然として答えた。
「・・・はい?」
友里亜もこれには驚いたようで椿の顔をまじまじと見つめた。
「椿が嘘をつくとは思えないんだが——。あ、冗談?」
「嘘でも冗談でもないが?」
真顔で言う椿にますます友里亜は困惑する。
「我は白椿の化身じゃ。」
「・・・信じてみるよ。」
「そうか。」
まだ疑ってる顔でも信じると言った友里亜に椿は少し嬉しそうな顔をした。
「・・・白?」
「?」
「白椿って紅椿もあんの?」
「・・・あるが?」
これまた平然と答える。
一本取られたとでも言うように額に手をあてる。
「どんな奴なの?」
「・・・紅椿・・・か・・・?」
「そうだけど・・・。」
無表情な顔に困惑かとまどいの色が見えた。
「もしかして変な過去有り?」
「・・・」
「悪ィ悪ィ。気にすんな。」
黙った椿を気づかうような言葉をかける。
「良いんじゃ。友里亜になら・・・話しても良いじゃろうしの。」
「・・・サンキュ。」
「我は・・・紅椿を・・・」
「友里亜、椿ちょっと来てくだせェ。」
「・・・沖田?」
壁の向こうから来た沖田に呼ばれ、話の途中だったが二人は部屋についていった。
「何?」
そこには局長である近藤と副長の土方、一番隊隊長の沖田が揃っていた。
「眞木・・・いい加減お前な・・・隊服着ろよ・・・。」
「トシぃーいきなり言っちゃうか?」
土方がいきなり本題をふっかけて来た。
「別に良くね?」
「良くねーだろ!!お前も一応副長補佐なんだからよ!!」
「一応ってさー・・・実力では№1だぜ?お前が偉そうな口聞けないくらい俺は強いのー。」
「あー・・・うぜぇ・・・。」
土方のこめかみに血管が浮く。
「で?そんだけ?」
「それだけだよ!!」
「椿も?」
「あぁ。」
「なぁ近藤さん」
土方は無視して近藤に話しを進めようとしたのか、そちらを振り向いた。
「椿は戦闘に不向きかもしんねぇし別に隊服はいらなくね?」
「まぁ・・・たしかにそれも一理あるな・・・。」
「そして俺も。」
「いやなんで?」
近藤の控えめなつっこみにも物ともせず、淡々とした口調で告げる。
「俺こっちの服の方が慣れてて動きやすいしさー武器も隠しやすいの。そっちはあんま・・・利点がない。」
「きっぱり言うな・・・。」
「そして何より」
「何だ?」
「スカートなんて御免だ。」
心底嫌そうな顔をして言う友里亜に沖田が反論する。
「何ででィ。せっかくそんな綺麗な足してんだから良いじゃねぇかィ。」
「お前・・・はっきり言って気持ち悪いぞ・・・。てか今も俺ショーパンで足出てるし良いじゃん・・・。」
「ミニスカートは男の夢でィ。」
「股すーすーして気持ち悪いんだよ。」
「そんなこと女が言うもんじゃないでさァ。」
「・・・スカートとはなんじゃ?」
ずっと会話を聞いていた椿から疑問の声があがった。
「あとで見せるよ。あ、椿さー・・・その服と隊服どっちが良い?」
「慣れないものはあまり着たくはないの・・・。」
「だってさ。」
椿の意見も入れて反論。
「じゃ。これで一件落着。では。」
立ち上がってその場を去る友里亜と椿。
「何が一件落着だよ・・・。これで真選組の風紀が乱れんだよ・・・。」
土方が新しい煙草に火をつけてため息をついた。