二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【デュラララ!!】双子と池袋と変人達!!オリ募集中 ( No.3 )
日時: 2010/04/26 21:35
名前: 水樹 (ID: Rl.Tjeyz)


一話


「静雄ー勝負すっか!!」

辺りに少女の声が響く。

少女の名は柊牡丹。いつも平和島静雄に勝負を申し込む秀才少女。

その後ろで牡丹を呆れたように見るよく似た少女がいる。彼女の名は柊椿。わかるようにこの二人、双子である。牡丹が姉、椿が妹。

「あぁ?またかよ。」

牡丹の言葉に面倒そうに応える静雄。

「別にいいじゃん?暇だし。」

「あれー?シズちゃん怖いの?」

静雄を挑発させるのは折原臨也。

「あぁ?なんで俺が女・・・しかも子供相手に怖がんなきゃなんだぁ?」

こめかみに血管が浮く。牡丹が臨也に対しか、にぃっと笑った。

「じゃ、始めるか。」

牡丹が軽く腕を回しながら言った。

「・・・なぁ牡丹。此処でやんの?」

椿が口を開いた。

「いいんじゃねぇの?別に学校で喧嘩しちゃいけないって校則なかった気がするけど。」

「そういう問題かよ。私が言ってるのはそういうことじゃなくてな・・・。」

やれやれとでも言うように額に手をあてる。

「・・・ま、こういう戦い方もおもしろくねぇか?」

「お前も特殊な趣味持ってるよな。」

怪しげに笑う牡丹に静雄が溜息をついた。

「ま、ほうきとかあるしーモップとかあるしー。」

そう言うと先手必勝。いきなり床を蹴って静雄の目の前に。

静雄の脳天を狙って手を振り下ろす。

しかし静雄は牡丹の細い手首をつかんでそれを阻止する。

「にしても力あるってずるいよなー。武器とか使っていいか?」

掃除用具箱からほうきを出した。長いのと短いの一本ずつ。

「あ、これ遠心力で・・・使いにくい。」

試しにほうきをぶんぶん降ってみたら使い心地が悪く、投げ捨てた。静雄の顔面に向かって。

「いちいち攻撃してくんじゃねーよ。」

「・・・ちっ・・・」

片手でほうきをはじけ飛ばす余裕さに軽く苛立ちを感じた。

そこで考えが浮かんだようで、静雄にゆっくり近づいた。

「なんだ?」

一緒に椿と臨也も不思議そうに牡丹を見つめる。

牡丹が腕を開き、次の瞬間。

静雄を抱きしめる形になっていた。

「な・・・っ牡丹!!何してんの!?」

静雄に嫉妬心を燃やし、つい声を荒げる椿に牡丹は笑う。

「自分に好意を持った奴には邪険に扱えないだろ?そういう人間らしいところを利用した心術作戦だ!!」

静雄にぴっとりくっついたまま自信ありげに答える。

「でもそれじゃ二人とも動けないよ?」

臨也の呆れ混じりの呟きに牡丹は黙った。

その後もしばらくはコアラ状態が続いた。