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第4話　≪　悲劇か喜劇か　≫



・翔視点・



「あの野郎！コーラ買うのにどんだけ時間かけてんだよ!!」


俺は、ゲーセンを出て翼を捜し始めた。
あの野郎…戻ってきたら潰す。

若干怒りながらも、周囲を探す。

すると、「おい、アンタ。今なら見逃すぜ。俺は今無性にイライラしてんだよね」と翼の声がした。

喧嘩吹っ掛けられたのか？

俺は翼の声がした方向に行く。


「翼、お前…——」


俺は言葉を紡ぐのをやめ、物陰に隠れた。
何でアイツが？少し疑問に思った。

“折原臨也”

池袋最凶の男。
何でそんな奴が翼といんだ？

そう思っていると、俺の方向に目線を移してきた。

翼は気付いてない。
折原臨也は、口角を吊り上げた。


「それじゃーね。黒瀬翼くん♪」


と言い捨て帰っていった。

すると折原臨也は、目線だけ俺に向けて話した。
いや、周りから見れば独り言の様に見える。

アイツはニィと笑って俺に言った。










「　君　も　俺　と　同　じ　だ　よ　。　東　条　翔　く　ん　。　」










「…!?」


同じ？どう言うことだ。
どう言うことなんだよ!!

俺は内心そう思っていたけど、自分で気付いた。
俺は笑っていた。

いいぜ…アンタの予想を超えてやるよ。
それまで、せいぜい高見の見物でもしてな。