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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【デュ.ラ】池袋浪漫【ララ!!】 ( No.3 )
- 日時: 2010/05/16 18:16
- 名前: 箕遠 ◆rOs2KSq2QU (ID: tVOKPYTM)
00. 【十人十色】
「————これが不幸だなんて、自分は思っていませんよ。まぁ、不可思議な関係だとは思っていますけど。でも、これが自分の出来る最大限の仕事ですから、そうするしかないんですよ。だって、これは自分が背負っている十字架なんですから。……って、そちらから聞いたのに何で貴方は黙ってるんですか、臨也さん」
「……いやいや、饒舌に話すなと思ってね」
「……嫌味ですね、この変態人大好き野郎が」
彼女は未だ、考えている。
自分の幸せの可能性を。
「駄目らしいですよ、自分が。自分が吸血鬼ってことが嫌で嫌でたまらなくなるらしいです。私は、それで良いのに。十分なのに。吸血鬼だからって、人間じゃない訳じゃないのに……セルティ、どう思うですか?」
『うーん……大人な恋愛だね』
「ですです」
少女は未だ、驚いている。
彼が自分を拒むことに。
「ぎゃはぎゃはー!! 俺にゃあ密(ひそか)がいるならそれで良いんだっつーのー!! にゃーあ、密ー! ねー静雄さーん! ぎゃはぎゃは」
「要(かなめ)……嬉しいけど胸を弄るのはアウトだと思うよ……てか女の子なのにそんな俺とか言わないで……し、静雄さん助けて……」
「頼むから、仕事している途中にセクハラしながら来るのやめてくれ、お前等」
双子は未だ、見つめている。
己が選んだ道を。
—————これは、歪んだ物語。
—————これは、歪んだ愛の物語。
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