二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: DQスターズ ー神と魔王と星の主ー ( No.9 )
日時: 2010/08/23 04:00
名前: L.O.B. ◆x1uH80VgBs (ID: x8gi1/u3)

お金が無い事に気付いた俺。
さて、これからどうする…?

どうやらこの世界では野生の魔物はお金を持っていないようだ。
まあそもそもはそれが普通なのだが。

いやホントどーする…?

俺が悩みふけっていると、スラダンが、

ダン「やっぱり一度集落に帰ろうよ」

武「そうだな…モルネスさんには悪いけど、また助けてもらうか…」

出来れば自力で何とかしたかった。
でも一通り考えても結論は出なかった。
…まあ下手に動き回っても、あれだしね。

俺が後退しようと体をゆっくりと回した、その時、

?「………うん」

ダン「あれ武、何か言った?」

武「いや、何も」

ダン「あれ? 変だなあ。気のせいかなあ??」

?「……ゅうぅ」

ダン「また聞こえた! やっぱり気のせいじゃないよ!」

武「俺も聞こえた。…誰だ!? 何処にいる!?」

?「君達の頭の上だりゅーん!!」

俺は上を見上げた。
何かが俺に向かって落ちてくる!
…これはまずい! ぶつかる!!

武「うわああぁぁ!」

(べちゃ!)

何とかとっさに手で受け止めたが
あれ、「べちゃ」って…凄く柔らかくぬるぬるしてる。何か変だ。
よく見ると…

武「な、おおナメクジ!」

ここで気絶してしまう人もいそうな感じだが、幸い俺はそっち系は結構大丈夫なもので。
だって、可愛いじゃん?

おおナメクジ「あー、助かったりゅん。ありがとりゅん」

喋っている。という事はこいつは魔王の配下ではないようだ。
そう分かっただけでも警戒心が薄れ、話しやすくなった…気がする。

武「助かったって、何があったんだ? …てゆうか、重いし降りてくれんかな?」

おおナメクジ「あっ、すまんりゅん! おりゅはおおナメクジの<ナメック>って者だりゅん」

武「へえ、最初から名前あんだね」

ダン「独立した魔物は名前を持っている事が多いんだ」

武「へえ〜。で、なんで空の上から降ってきたんだ?」

ナメ「ルーラに失敗したんだりゅん」

お、ルーラか。あの瞬間移動する呪文の。
自在に使えたらそれは便利だろうけど…

ナメ「ここで会って助けられたのも何かの縁だりゅん。
   何かおりゅに出来る事はないりゅか?」

へぇ、こいつ見た目はドロドロしてるけど、結構優しい所あるね。
では、遠慮なく…

武「お金が無くて困ってんだけど、何とかならないかな?」

ナメ「お金って、どれだけ欲しいりゅん?」

武「多くはいらないけど、せめて今日の宿代だけは恵んでくれ〜。」

…なんか俺かなりみじめな気がする。
いや、ナメクジにお慈悲を求めている時点で終わってるか?

するとナメックは遠くにある町を見つめながら、

ナメ「なるほど、あの町で宿をとるつもりゅね」

武「そーなんだよ。あっちの方にも集落があるんだけど、ある人に世話になってね。だからあまり迷惑は掛けたくないんだ。だから頼む〜。」

またまたみじめな発言。

ナメ「それ位構わないりゅん! どのみちおりゅのMPも今のルーラで無くなったし、せっかくだから一緒にいくりゅん」

ん、この流れはもしかして…

武「つまりそれは俺達の仲間になるって事?」

ナメ「助けてもらった恩もあるし、喜んでなりゅん」

やった! これで戦力アップだ!

ナメ「そういえばまだ名前聞いてなかったりゅね。何ていう名前りゅか?」

武「俺は武。よろしく」

ダン「僕はスラダン! よろしくね!」

ナメ「それじゃ改めて、よろしくりゅん」

早くも二匹目の仲間が出来た俺。
とにかく数が多い方が戦力も上がるし、なにより楽しいだろう。


おそらく世界で初めての人間だろう、俺はナメクジに感謝しながら、ステラドの町へ向かうのであった…