二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:  時間 【鋼の錬金術師】 オリキャラ募集中!!!! ( No.85 )
日時: 2010/07/11 19:03
名前: 魁菜 (ID: 3GYfQUHD)

  *° 第19話 老人と、少年と、あの女、と *°

    中央のある一軒家

「いってぇなーッッ!! ちっとは手加減しろよ!!」

 一軒の家の中に、老人と、漆黒の髪をもつ少年がいた。
木造建てで、今にも壊れてしまいそうなほどに古く、木が腐ってしまっている。今の状況は、老人が持っている杖で、少年の足を思いっきりつついたらしい。赤く腫れあがってしまっている

「貴様がうるさいからだ。エンヴィー」

「だからと言ってつつくはないだろ。見ろよ、腫れちゃってるじゃん」

 エンヴィーと呼ばれた少年は、大きくため息をついた

「馬鹿もの。お前はビックリ人間なのだから、すぐに再生されるだろう」

「アハハ〜、確かにその通り。あんたは普通の人間だけどね」

「人間をなめるな。人造人間め」

 老人がきつい目つきでエンヴィーを睨んだ
エンヴィーは少し眉間にしわを寄せ、ククッと笑った

「で、俺をここに呼びだした理由は?」

「例の女を見つけたんだ。己の能力に気づいていないらしいな。強大な力を持っているというのにな」

 老人は怪しげに笑った。エンヴィーはいぶかしげな顔をする

「それで?」

「いつ利用できるか分からない。あの女に見張りをつけてほしい。時間が過ぎて行くと、能力も出てくるだろうよ。見張りぐらい……いいだろう?」

 険しい目つきで老人が言った。エンヴィーはやれやれというように首を振った

「いいんじゃないの、それぐらい。でも、オレ達も人柱の監視はあるからさ」

「あぁ、それなら心配はないさ」

 老人が怪しげに笑った

「あの女と共にいるからな」

「本当か! それなら手が省けたって訳だ。よし、監視人つけるか」

 エンヴィーが出て行くと、老人は杖を支えにゆっくりと立ち上がった
老人の着ているスーツに埃がつく

「相変わらず汚い家だ。まぁいい。エンヴィーにも頼んだし……さて、時が過ぎるのを待つとしよう」
・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。

「ギャアァァァッッ!!!!」

「∑キャアッッ!!」

 ……おー、ごめんごめんキョウ。悪夢にうなされて飛び起きたら、逆にキョウを驚かせたみたいだね(笑)

「お、起きた? というか大丈夫?」

「うん……。あれ? エドとアルは?」

「軍の仕事とか言って、隣のおじさんの家に行ったよ。ねぇ……ラウナ。もしかして……ラウナって、国家錬金術師だったりする?」

 興味しんしんな目しているよ、この子……
私はポケットから銀時計を取り出し、キョウに見せつける

「する」

 しばらぁ〜〜〜〜っくの間、沈黙が続いた
そして私が口を開こうとしたその瞬間——……

「キャ〜〜〜〜ッッ!!!!」

「∑」

 と、キョウが叫んだ