二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケ擬国〜7人の家族〜キャラクター募集☆ ( No.21 )
日時: 2010/08/20 18:33
名前: ほげほげ ◆FHlclCgP4Y (ID: UcmONG3e)
参照: ベルリュウ

**第6話**
気がつくと俺は地面に倒れてた
起き上がると誰もいない。
みんなどこだよ…?…ここはどこだ?


リュウが見渡す景色は水気のない地面、盛り上がった地面の上には不吉な十字架、生き物は死体をついばむカラスぐらいだろうか…

「ここは…」

ここは本当にどこだよ。

と、言いかけたとき


ああぁ…うぁああああ…

複数の数のうめき声が聞こえる。

「…何?」
後ろを振り向くと———————



みんながいた。…………正確に言えばみんなが土の中から這い出てきた。ところどころ土に返ってしまって皮膚がない。肌の色も人じゃない。


「………っ!!!」
いくら冷静なリュウでも思わず息を呑んだ

みんなが俺の元へ来る。俺を食しに。瞬時に分かった。


「あああぁ…」
ゆっくり重そうな足取りでしっかりと獲物を捕らえたまなざしでリュウを見る

「何なんだよお前ら。ふざけんなよ…」
じりじりと追い詰められる。
ゆっくり時間をかけて崖へ追い詰められる。
タヒぬかも俺。

目下は崖。後ろはゾンビ。


ふと、何かを蹴った音がした。足元を見ると

「拳銃!?」
弾は満タン。8発入ってる…

これで…!!

いや、仲間。家族に銃口を向けるなんて…
でも俺がタヒぬ。

…葛藤している間にも詰め寄ってくるゾンビ。

ガロが両肩をつかんで口をあけた。食 べ ら れ る !
そのときリュウの目の色が変わった
バンッ バンバンバンッ!!

次々と近づいてくるゾンビの頭に銃口を向けて引き金を引いた。

残り弾は1発。銃はリュウの手から転げ落ち

リュウは我に返った、そのときには

も う み ん な 動 か な い 

俺がやったんだと悟ったリュウが銃の衝撃でしびれて震える手を見つめる

みんなっごめん…みんなごめん。


タヒんだ仲間を見下ろして泣くリュウ。

ふと、自分が落とした銃が目に入った。
恐る恐る手に取りがたがたと震える手で銃を持ちレバーを引いてこめかみに当てた。

今行くよ。そんな気持ちが芽生えたときだった。

カシャンッ ばぁぁん!!!

銃が落ちた。その衝撃で引き金が動いてしまったようだ。

「だめだ…俺。怖いよ。」
とめどなくあふれる涙に震える肩。

「ごめんごめんな、俺何やってるんだろ」
ひたすら謝る。すると一人の指がぴくっと動いた。

むっくりと起き上がりリュウに近づく

「…ベル??」
ベルが優しく両手でほほを包み込み持ち上げる

そして


———がぶっ ぶちっ

首筋を噛み千切った
「ああああああぁぁぁぁ!!」

そろそろ俺タヒぬわ…

そんな気をよそに首を噛み続けるベルには悲鳴が聞こえない
・・・・・・・・・・

「…ゅう……リュウ!!風邪引くぞこら」

リュウがまぶたをそっと開くと
目の前には

ベ ル が い た

「わぁああ!!!?」
思わず叫んだ。

「なっ、ななななんだよ!?」
びっくりするベル

「あれ??俺、タヒんだんじゃないのか?」
頭をがしがし掻きながら見渡すリュウ。

「っぷ!何言ってんのばっかだなぁリュウ。お前さあ、DVDみんなで見たの覚えてねぇの??寝てたもんなぁ」
けらけら笑うベル

寝てたのか。すっごい怖い夢だったなぁ。

「なに?タヒんだっていってたけど怖い夢??って、お前泣いてんジャン、」
ベルに言われてほほを触ると確かにぬれてた、
かなりの安堵感で知らず知らずに泣いていたようだ。

「だっせぇなぁお前それでも年上かぁ??」
またもけらけら笑うベル
それでもいい。誰かの体温(ぬくもり)が欲しい。

———ぎゅぅ。
強く、それでいてつぶさないように抱きしめる
「んなっ!?どうしたんだよ…リュウ?」


「なんでもない。」
おちつくなあ。