二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】曇空にも月は輝く ( No.191 )
日時: 2011/03/25 12:52
名前: 瑠々 (ID: .qxzdl5h)
参照:         銀と黒と紫と。(道は違えど繋がってる)

【春休み特別編】桜の木の下には死体が埋まっているって言うけど、あれ迷信じゃね?:前編 


お昼の真選組屯所で自室に寝そべっている藍色の髪の少女———日向は、大あくびをして、今にも寝てしまいそうだった。

「ねむ・・・」

日向はそう呟くと、また大きなあくびをした。
今日はとても良い天気で外は暖かい。今日は真選組は特にやる事がないので今、こうしてゆっくりくつろぐ事が出来る。

(今日は土方コノヤローも居ないみたいだし安心して「サボれる。そして土方死ね」

「んだとコラァァァァァ!!!心の声漏れてんだよ!」

「あ。居たんだ土方さん。最近ますます影薄くなってない?ジミー並に」

「うるせェェェ!!つい此の間まで人に迷惑掛けて置いて良くそんな事言えるなッ!!」

日向は「つい此の間」の意味が分からず、首を傾げていた。
大体、一週間前の事は直ぐに忘れてしまう性格の日向がそんな事覚えている筈も無い。
土方はハァッと深い溜息を付くと簡単に説明した。

「お前、冬に鬼兵隊に拉致られたろ?其の事も忘れたのか?」

そう言うと煙草に火を付けた。

「あーそういえばそんな事もあったね。てか人の部屋で煙草吸うな土方コノヤロー死んでくれ」

「お前、いい加減にしろッ!まあいい。花見に行くぞ」


「花見ィ?」


−−−−−−−−−−−−−−−−−

「すいません、兄妹みずいらずなのに私達まで・・・」

「いいのよ、月奈ちゃん。お花見は大勢でやらないと楽しくないもの。其れに月奈ちゃん。そんなに改まらなくていいのよ。歳、一つしか違わないんだから」

「うん。じゃ、妙ちゃんって呼ぶねッ!」

大きな桜の木の下で、万事屋メンバーと新八の姉、妙は花見をしていた。
月奈と七香は妙とは初めて会うが、本当に此の人は新八の姉なのかと
思う位(と言うか思ったんだけども)美人だった。
其れだけじゃない。気立てが良くて優しい。月奈は妙と知り合えてよかったな、と思いました。(え?作文?)

「私、お弁当作ってきたの。良かったら食べて下さいね?」

其の台詞を聞いた瞬間、銀時、新八、神楽の表情は凍りついた。そして、ゆっくりと座ったまま後ろに下がる。
一方、何も知らない月奈と七香は、「ありがとう、妙ちゃん!」と言うと、弁当の箱をパカッと開けた。
其の瞬間、月奈と七香の目に映ったのは———・・・、

「え・・・?何コレ?」

「卵焼きよ」

其処には黒い物体があった。

「・・え?此れ卵焼き・・・?え?」

七香は黒い物体を指差して言った。
妙の言う(自称)卵焼きには、あの柔らかな黄色が無い。真っ黒で、焦げたような匂いがする。

「ええ。私、卵焼きが得意料理なの」

そう言って月奈達に(自称)卵焼きを食べさせようとした。
すると月奈は手を横に振って、

「妙ちゃん、ごめん。私、卵焼き苦手なんだ」

そう言って、銀時達のいる所へ下がる。
一方、取り残された七香は死ぬ覚悟で箸を手に取った。其の時だった———・・・、


「しょうがないなァ。俺が食べるから、タッパーに詰めなさい」


声がした方向を見ると、其処にはゴリラが居た。