二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】曇空にも月は輝く ( No.20 )
日時: 2010/11/03 10:47
名前: 瑠々 (ID: MQ1NqBYl)

第二訓「大切なことだけ忘れる」

「おいおいおい、また辻斬りが出たってよォ。
危ねぇなァ」

新聞の見出しを朗読(?)しているのは坂田銀時。
銀髪天然パーマ。糖尿病になりそうな位甘いものが好き。

「物騒あるナァ。外に出るのが怖いアル」

このカタコテの日本語を話しているのが神楽。
黙っていれば可愛いが、大食いで、よく吐く。

「おはよーございまーす。あれ?珍しく二人共
起きてるじゃないですか〜」

コイツは志村新八。駄眼鏡。

「いや〜、何かよ。懐かしい夢見てさぁ、今日は
さっさと起きていないといけない気がしてな」

銀時はそう言いながら、冷蔵庫の中にあるいちご牛乳を取り出した。

「意味わかんないですよ」

「昔の女の夢でも見たアルカ?」

と、新八と神楽が口々に言う。

「ちげーよ。何か攘夷戦争の時の夢見ちまってよ」

「だから、何で早起きしないといけない気がしたんですか?」

銀時は口の中のいちご牛乳を飲むと、首を傾げた。

「さぁな。俺だって知るかよ」

銀時がいちご牛乳のパックを口に近づけると、

ガラガラガラッ、ドカッ!ドシャァァァァ!!

と言う何かが崩れる音が銀時の寝室からした。
三人は銀時の寝室の襖をガラッと開けた。
その先には、くずれた天井。しかもその下には
人。
銀時は襖を閉めると、また襖を開いた。
それを五回くらいした時、新八が、

「銀さん。何度やってもタイムマシーンは
出てきませんよ」

新八から図星を言われた銀時は、「分かってるっつーの」と言うと襖を開けた。
そこには、瓦礫から上半身を出した少女。
桜色の髪に黄色の瞳。桜の柄がある、淡いピンクの
着物を着ていて、黄色の帯には桜と月の紋が刻まれた、刀を差していた。新八より一つ上位だ。

「いってーっ」

と言いながら少女が顔を上げた。
すると少女は銀時の顔を見て、黄色の瞳を見開いた。
すると銀時も瞳を見開き、

「月・・・奈っ!?」

「銀・・・時っ!?」



銀時は再びあの「夢」を思い出した。