二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】曇空にも月は輝く ( No.203 )
日時: 2011/05/28 13:22
名前: 瑠々 (ID: .qxzdl5h)

第四十一訓「春に始めた長編の二話目が梅雨に更新ってどゆ事?」


「ウチは彗。月奈とはちょっと前から知りおうたんよ」

彗はそう言いながら、にこにこと笑っていた。
銀時は、自分勝手に跳ねた髪を掻くと、何時もと変わらぬテンションで言った。

「で、依頼内容は?」

銀時がそう言った瞬間、彗は一瞬だけ笑うのを辞めた。が、
直ぐ何時も通りのにこにことした表情に戻った。

「これは出来るだけ内密にして貰いたいんや『ピーンポーン』……」

彗の台詞を打ち消すかのように、万事弥のインターホンが鳴った。
彗は肩をガクッと下ろした。
新八はサッと立ち上がり、玄関に行こうとした。が、

「私が行きます」

と言う声が聞こえたのと同時に、台所から黒髪の少女が現れた。

(物凄く可愛い!)

黒髪の少女の髪は、長くてサラサラで、綺麗な青い瞳が良く似合っている。少女は月奈を見て、にっこりと微笑むと、玄関の扉を開けた。


「———あの、万事屋って…、此処ですか…?」


其処には可愛らしい少女が、おずおずとしながら立っていた。

−−−−−−−−−−

「ウチの名前は、内田飛鳥って言います。…それで、あの…」

少女——飛鳥は、六人を見た。彗は先程、「やっぱり、また今度でいいわ」と言い残し帰ってしまった。

七香は戸惑う飛鳥に、にっこりと微笑み、「大丈夫だよ」と言っている様だった。そんな七香を見て、飛鳥は安心したのか、口を開いた。

「——行方不明になった兄ィちゃんを、探して下さいッ」

飛鳥は助けを求める目で、銀時を見た。
飛鳥の澄んだ灰色の瞳は、必死だった。

そんな飛鳥を見て、月奈は悲しくなった。

兄を探す飛鳥が、



——幼き頃の自分を見ている様で。