二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】曇空にも月は輝く ( No.23 )
日時: 2010/10/09 10:53
名前: 瑠々 (ID: 7.F5HCJo)

第三訓「大人しい人って怒ると怖いよね」


「あー、でもよかったよ。落ちた家が銀時の家で」

月奈は、新八が出したお茶を飲み干すと言った。

「てか、お前。本当に桜井月奈か?」

銀時は真剣な眼差しで月奈に聞いた。
やっぱりまだ信じられないのだろう。あの時突然、銀時達の前に現れ、風のように姿を消した月奈の事を。
「江戸にいる」と言う噂はあったが、探しても見つからなかったのだから。

「そうだよ。正真正銘桜井月奈」

そう言うと、腰の刀を銀時に見せた。

「この刀は桜井家の者しか扱えないのは、銀時。
アンタが一番知ってるハズ」

月奈の持つ刀、「月桜」はこの刀を作り出した、
桜井家の者しか扱えないのだ。実際、銀時や桂が
素振りをしたら、刀が急にズッシリと重くなり、
使えなかったのだ。
銀時は、その事を思い出すと、月奈が正真正銘の
「桜井月奈」であると分かると安心した。

「ところでお前、どうする気だ?帰るにしても、
もう遅ぇし、さっきお前金、三百円しかないって
言ってたろ?」

「泊まる所なら、もうあるよ?」

と言いながら月奈は、傍にいる定春の頭を撫でた。

「なら、その宿まで俺が送って「ここに居候するわ」

銀時の言葉をかき消すかのように、月奈がにっこりと
微笑みながら言った。

「え?なななっ何?もっかい言って?」

「だから、ここに居候するって。金ないし、ここに
住み込みで働かせて」

月奈が定春の頭を再び撫でた。

「無理無理無理無理———っ!!!
テメェを居座らせる余裕、ウチにはねぇんだよっ!!
ここにいる、大食いチャイナ娘でいっぱいいっぱい
なのっ!!!」

銀時が両手を左右に振り、悲鳴のような声を上げた。
「大食いチャイナ娘」と言われた神楽は、
「何だコラッ、天パァァァァ!!!」と言って激怒
している。
そんな銀時を他所に、月奈は立ち上がると・・・、

     ドガシャァァァァンッ!!!

爆発音と共に、銀時が座っているソファが真っ二つに分かれていた。

「おいおいおいおい。そんな事言って言いのカナァ?
私、アンタの知られたくない事知ってんだよぉ?
まぁ、そこの二人はもぅ知ってると思うけどね」

月奈はにっこりと笑みを浮かべると、ゆっくり
銀時に近づいた。
笑っているが、かなり殺気立っていて怖い。
銀時は土下座すると、

「すいませんでしたぁぁぁぁぁっ!!!」

と言う大声を出した。


こんなメチャクチャですが、月奈のかぶき町生活は
スタートした。