二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【夏目友人帳×ボカロ】 †夕焼け空† ( No.12 )
- 日時: 2010/10/03 20:51
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: COldU63y)
- 参照: http://PC変わったので名前も変えました。白柊です
2page 見える、人
(夏目友人帳side)
ようやく3時限目が終わり、ゆっくりと安眠をしていた。膝元が暖かいのですぐに眠れた。
……ん? 膝元が暖かい……? しかも何か動いているような……………
おれは焦りを覚えつつ膝元を恐る恐る見た。
「何だ夏目、そんな陰気な顔して」
「にやっニャンコ先生!? どうしてここに……」
膝元には自称用心棒、ニャンコ先生が居た。おれは思わず大声を出しかけてギリギリで呑み込む。
……何しろ学校に猫(ニャンコ先生)を連れてきてるのがバレたらとんでも無い事になりそうだ。
とりあえずニャンコ先生の有無は聞かずに鞄に押し込んでから何故いたのかを聞いてみる。
すると、意外な答えが返ってきた。
「お前は気づかなかったのか?」
「……え? 気づかなかったって……」
「この付近にかなり大物の妖が居るぞ。しかも友人帳に名があるらしい」
絶句した。と言うより驚きで言葉が出なかった。
大物の妖が居るって事は……この辺の人が危ないって事か? 別の意味での焦りが浮かぶ。
とりあえず家へ帰るフリをしてその妖を探さないといけないな、と思い席を立つ。
「北本、ちょっとおれ帰るって先生に言っておいてくれ」
「へ? あぁ、良いけど、どうしたんだよ夏目……藍風を追いかけに行くとか?」
ぴたり。
北本の問いを無視して走ろうとしていたおれの足が止まる。北本は少しニヤッとふざけて笑っていた。
……藍風? クラスの誰だろうか……
「藍風って?」
「あ、お前転校してきたからそんなに名前覚えてないんだよなー藍風遥って言う女子。結構美形。
ちなみにさっき神社の方へ行くって言ってた」
「ありがとう、北本。じゃあ帰るって伝えておいて」
おれは北本にお礼を言うとささっと神社へ向かって走り出す。自分とは思えないくらいの速さで。
心は不安と期待と興奮でやや入り混じっている。……もしかしたら藍風には妖が、おれと同じように
《見える》かもしれない……
学校から出ると迷う事無く神社へと向かう。
すると
「……ん?」
一人の少女が静かに歩いているのが見えた。
外見は淡い水色のロングヘアに薄紫色の瞳で何処か幻想的な感じの外見。服装は蒼いワンピース。
表情は無表情で何処かへ歩いてゆくらしい。
「夏目、あいつだ」
「本当か、先生」
「私がここで嘘を着く必要があるか阿呆」
そうだな、と苦笑しつつ次の瞬間から藍風では無く少女を追うことにした。
……あの少女は本当に
妖、なんだよな……?