二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】銀色に輝く華  第九訓up!! ( No.114 )
日時: 2011/03/27 17:25
名前: 瑠々 (ID: .qxzdl5h)

【アリス誕生日特別編】

——蝶と鈴


九州の方でも、やっと桜の蕾が膨らみ始めた頃、真選組屯所に明るい声が響いた。

「ふくちょーッ!今日は何の日でしょーか?」

茶色の髪を揺らしながら、真選組鬼の副長、土方十四郎に向かって走ってきたのは、アリスだった。

何時も以上に元気が良いアリスを見て土方は、少し驚いた顔をしながら、首を傾げた。

「何の日でもなくね?」

土方がそう言った其の刹那、アリスの表情が一変し、眉間に皺を寄せ、
怒った表情になった。

「最悪。土方コノヤロー」

「ハァ!?逆切れッ!?」

土方の叫びを無視し、アリスは次なる場所へ向かった。
其の場所は——・・・、

「あーちゃんンンンッ!!」

すぱぁんと勢い良く部屋の襖を開け、部屋で本を読んでいた餡子に飛びついた。

「アリスちゃん!?如何したの?」

「ねえ、今日何の日か知ってる!?」

アリスの言葉に餡子は驚いた表情になり、しばらくしたら、焦った表情になった。
餡子も分からないのか、そう思った時、

「アーリィスゥ!」

急に後ろから抱き付かれ、其の所為で餡子にぶつかり、ドミノの様に倒れた。

「いたたたッ。ちょッ、桃亜!?」

そう、アリスに急に抱きついたのは桃亜だった。
アリスは肘を打ったのか、抑えてる。勿論餡子もだ。

桃亜はそんな二人を見ると、「ごめん」と誤る気サラサラ無いように笑いながら言った。
其の時、アリスの眉間に皺が寄ったことは言うまでも無い。

「隊長、如何したんですか?」

餡子の言葉に、やっと自分の目的を思い出したのか、手に持って居た紙袋をアリスに渡した。桃亜に続いて餡子も。

「・・・此れは?」

「良いから開けてッ!」

桃亜にそう言われ、紙袋を開けて見ると、其の中には、
蝶の髪飾りが入っていた。
次に餡子のを開けてみると、鈴の付いた赤いリボンが入っていた。

「「誕生日おめでとう!」」

餡子と桃亜がにっこりと微笑んだ。
アリスは一瞬固まり、驚いた顔をしたが、にっこりと微笑みんだ。


「ありがとう」






其れから一週間程、土方は口を聞いて貰えなかったらしい。



                              〔終〕